編集者が実際に行っている
4つの校正メソッド

 結局は、紙でもWebでもSNSでも社内メールでも「校正(推敲)をしっかりやる」、これが重要です。今回は、このデジタル時代の校正メソッドについてお話しします。

 もちろん、昨今はITツールを使うのもアリです。文章の校正作業などは、ある程度AIに任してもよいでしょう。

 しかし、それをすべて鵜呑みにしてしまっては、「仏造って魂入れず」「画竜点睛を欠く」というもの。最後は人の、そう「あなたの目」を通すべきなのです。その際のコツは3つ。

・コツ(1)…執筆(入稿)後、一晩寝かして読む。

 これは、出版界で古より伝承される校正方法で、文章を客観視する有効なメソッドです。書いた直後というのは、誰でもその文章が「完璧」に感じるもの。アドレナリンも出ているので、「間違いなどない」という全能感に支配されがちです。

 それがどうでしょう。翌朝、日の光とともに読むと、文章の稚拙な部分や単純な間違いがどんどん見えてくるのです。執筆者と校正者が同じ場合、試したいテクニックです。

・コツ(2)…プリントして読む。

 モニターの透過光で文章を読むのと、紙の反射光で文章を読むのは、確かに印象が違います。後者は、スクロールのような余計な作業がない分、全体を俯瞰できますし、また、本を読む「いち読者」のような視線でテキストを客観視できます。

 先述のITツールで誤字脱字を発見しつつ、最後にはプリントして俯瞰視する、そんな校正をおすすめします。

・コツ(3)…音読する。

 バカみたいに単純な話ですが、これ、ミスをきちんと発見できます。

 日本語は極めてハイコンテクストな言語ですので、「脳が勝手に脱字を補完する」というのはよくある話。

 じっくりと音読すれば、そうした脱字の発見率が上がるうえ、文章のリズムの善し悪しなども見直せるでしょう。

 今回、自分の間抜けな編集事故事例を全公開してしまった以上、本記事の説得力がガタンと落ちているのは理解しています。ただ、失敗は繰り返さなければよいのです。

 では最後に自戒の念を込めて、最強の「コツ(4)」も紹介しましょう。それは「複数人の目を通す」こと。

 ブログにWebサイトにSNSに企画書にレポートに……そんな余裕があれば苦労しないよ、という声が聞こえてきそうな気もしますが。