さらに「介護が必要になったら、莫大なお金がかかるのではないか」と心配している人も多いのですが、実際には介護保険制度や公的医療保険によって介護や医療の自己負担は1~3割に抑えられています。
さらに施設に入居する場合でも、特別養護老人ホームなどの公的施設を利用すれば、居住費や食費を含めても比較的費用は抑えられ、多くは年金の範囲でまかなえます。在宅介護であれば、生活費はさらに少なく、外出や趣味にかける費用も自然と減っていきます。
また、その時期までには住宅ローンの返済を終え、子どもの教育費もかからなくなっている人が多いため、経済的にもある程度の余裕が生まれていることも少なくありません。
このような背景から高齢期にはそれほど多くのお金を必要としないことが多く、過度に心配する必要はないと考えられます。
まだ起きていないことに
不安を抱える日本の人々
実際、日本では70代以上の高齢者がもっとも多くの金融資産を保有していると言われています。つまり、せっかく貯めたお金も使い切れないまま人生を終えてしまう人が多いということです。
もちろん、人生では想定外のことが起こることもありますから、将来への不安に備えておきたいという気持ちも理解できます。
でも、その「不安」のほとんどは現実にならないことがほとんどです。
アメリカのミシガン大学の研究によると、人が心配していたことの80%は実際には起こらなかったそうです。さらに、残りの20%のうち16%は、準備をしていれば対応できるものでした。
つまり、心配ごとの8割は起こらないのです。そして、たとえ現実になったとしてもあらかじめ解決策を考えたり相談先を調べておいたりすれば、ほとんどは何とかなるということです。本当に重大な事態に発展するものはごくわずかにすぎません。だからこそ「万が一」を心配しすぎて不安にとらわれてしまうと、かえって何もできなくなってしまうのです。
しかし、日本人には「将来、悪いことが起きるのではないか」と、実際にはまだ何も起こっていない段階から過剰に心配してしまう傾向がとくに強いと言われています。







