しかし、生活保護というのは本来、憲法で保障された権利に基づくものですし、所得が低い人であっても、消費税が導入されて以来、税金を払っていない人はほとんどいないはずです。つまり誰もが納税者だと言えます。

 税金を納めているのですから、それを返してもらうことに、抵抗を感じる必要はないはずです。

 また、不正受給の報道があるたびに生活保護を受けている人がすべて「ずるい人」であるかのような印象を受けてしまいがちですが、不正受給している人は全体のなかでもほんのわずかで、ほとんどは本当に困っていて助けを必要としている人たちです。

20年後の未来は技術進化で
安全・快適に老後が過ごせる

 2022年4月22日の日経電子版によれば、新型コロナウイルス対応のために用意した「コロナ予備費」12兆円余りのうち、用途を特定できたのは6.5%の8千億円強で、あとは使途不明金となっているそうです。政府は、国民から預かった税金を十分な説明なく使い、莫大な金額の使途不明金を発生させたわけです。こうしたことこそ叩くべきなのに、こうした巨額の無駄使いはすぐに忘れ去られてしまいます。そして、生活に困窮した国民が生活保護を受給すると、世間から「税金を使って怠けている」とバッシングされるのです。

 これでは、社会全体を支え合うための「税金」というよりも、領主に取り立てられて民衆には還元されない「年貢」のようなものではないかと思ってしまいます。

 そもそも、これから先にどうなるかを想像してみると、私自身はそれほど老後のお金を心配する必要はないと考えています。

 近年はAIやロボットの技術が進み、介護ロボットや家事全般を担ってくれる生活支援ロボットの普及も実現しつつあります。たとえば、一人暮らしのお年寄りの動きや感情の変化を見守って、異変があればすぐに知らせる見守りシステムはすでに実用化が進んでいますし、強盗や詐欺などの犯罪から身を守るためのセキュリティ機能も現実に近づいています。