障害者の伴侶っていうのも、それなりに大変です。本人が一番大変なんですけど、伴侶も大変です。
年金以外のほかの準備はまったくしてこなかったんです。若いとき、豊田商事事件という投資詐欺の事件があったんですけど、それに450万円ほど引っかかりましてねぇ。騙されたとわかったときって、公にできないんですよねぇ。親しい人にはとくにいいたくないもんです。
事務所にね、投資のセールスの人が来るから、仕事上、断れなかったんですねぇ。うまく隙をついてきたもんですよ。同じ時期に、中学校の同級生からも50万円の詐欺に遭いましてね。あの頃は散々でしたね。
うちの奥さんも、預託商法に1700万円投資しちゃって。もう、たぶん返ってこないでしょうけどね。
そう。めっちゃ騙されてる! 私はそういう相談を受ける立場だったのに!
そのときはね、いまみたいに詐欺が騒がれてない時代だったんですよ。私もね、たまたまお金を持ってたもんですからね。投資をする前に、顔馴染みの銀行員が相手のところを調べてくれてね。「毎日、何億もお金が入ってるようですよ」なんて教えてくれてね。いまだったら心配するんでしょうけど、その頃は、詐欺の心配なんてしてなかったもんですから。
女房さんとは、財布がまったく別なので、預託商法のことは詳しく聞いてはいません。やっぱり、嫌だったでしょうからね。子供には、できるだけ安全なかたちをとってもらいたいです。新NISAとかね。私たちみたいに損をすることはないでしょうからね。
若いときはたったの1万円って思うでしょうけど、年をとってみりゃあ1万円っていうのはありがたいですよ。やっぱりお金ですもんね。趣味をするにしても、健康を保つにしてもお金ですもん。







