金メダリストを2人も輩出した高木家の教育方針平昌五輪2018スピードスケート 姉妹でメダルを見せる高木菜那選手と美帆選手 Photo:SANKEI

妹の高木美帆選手とともに、2018年に平昌オリンピックで金メダルを獲得した元スピードスケート選手の高木菜那氏。幼い頃からスポーツ漬けの生活を送り、スケート以外にもサッカーやダンスなど複数競技に全力で取り組んできた。意外なことに「両親はスポーツが得意ではない」というが、金メダリストを2人も輩出した高木家は、どんな教育方針を取っていたのだろうか。※本稿は、スピードスケート競技解説者の高木菜那『7回転んでも8回起きる』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

高木家の両親が子どもに
「頑張れ」と言わないワケ

「子どもたちのスポーツには関与しない」

 これが、高木家の両親のスタンスです。また、優勝しても、オリンピック出場が決まっても、「子どもより喜ばない」ということを徹底していたそうです。

 子どものときからどのスポーツの練習にもあえて付き添わずに、送り迎えのみ。なぜそうなったのかは、きっかけがあったんです。

 兄妹のなかで一番運動神経がよくて、走るのが好きだった兄は、小学5年生まで、札内北小学校のマラソン大会でずっと優勝していました。当時、母は、大好きなマラソンで勝って喜んでいる兄の姿を見て、また次の年も勝ってほしいと願い「頑張ろうね」と励ましながら一緒に走ったりして、すごく応援していたのです。

 でも、6年生になると、身長が小さかった兄は、自分より身長が大きい子たちに負けてしまうかもしれないと思い、わざと転んで、「転んでしまったから優勝できなかった」という振りをしたんです。

 それで母は、「私が応援しすぎたせいかもしれない。親のエゴで子どもにスポーツをやらせてはいけないんだ」と感じたそうです。