しかし、もっと即効性があり、もっと根本的なアプローチが存在します。
このアプローチ法を使っていただければ、あなたはフィードバックへの恐怖が、まるで憑き物が落ちたかのように軽くなっていることに気づくでしょう。
「言えない」自分から、「自然に言える」自分へ、と踏み出しているはずです。
人間は心が動揺すると
身体が明確な「サイン」を出す
まずは、これまでのフィードバックの状況を振り返ってみてください。
部下へのフィードバックをためらったとき、あるいは、誰かと対立しそうになって言葉を飲み込んだとき、あなたの身体にはどんな症状が現れていたでしょうか?
- ●心臓がドキドキと速く打つ。
- ●手にじっとりと汗がにじむ。
- ●声が上ずり、震えそうになる。
- ●喉の奥がキュッと締め付けられるような感覚。
いかがでしょうか?
心が激しく動揺しているとき、私たちの身体は正直に反応します。
特に、フィードバックのように「言いにくいこと」を伝えようとする場面では、この「喉の奥が締め付けられる」感覚を訴える人が非常に多いのです。
これは、決して気のせいではありません。
あなたの身体が明確に発している「サイン」なのです。
では、なぜこのような身体反応が起きるのでしょうか?
その答えは、あなたの過去の経験に隠されています。
思い出してみてください。幼い頃、親や先生に厳しく叱られた経験。
あるいは、社会人になってから、上司や顧客から理不尽な剣幕で怒鳴られた経験。
そのとき、あなたはきっと、恐怖や悔しさでいっぱいになりながらも、何も言い返せなかったのではないでしょうか。
その「言い返せなかった」瞬間に感じた、喉の奥が詰まるような、息苦しい感覚。
その強烈な身体感覚を、あなたの脳と身体はセットで「危険な記憶」として保存しています。
そのとき、脳の扁桃体は、
- ●「恐怖の表情」や「怒鳴り声」という視覚・聴覚刺激
- ●同時に湧き上がった身体反応(汗ばむ、喉が締め付けられる、心拍が跳ね上がる)
をワンセットで“危険サイン”として記憶しました。
これが、「扁桃体依存性情動条件づけ」です。
年月が経って場面が変わっても、似た刺激が入力されると、扁桃体は即座にスイッチオンします。







