例えば、部下が会議中に声を荒げ、眉間に深いシワを寄せて反論してきた瞬間、脳は「昔の叱責シーン」と映像を重ね合わせ、
- ●手のひらに汗がにじむ
- ●喉がギュッと縮こまる
- ●胸がざわつき呼吸が浅くなる
といった反応を自動再生します。
実際には「危険を回避しろ」という身体の防衛プログラムが作動しているだけなのです。
しかし、多くの人は「なぜこんなに不安なのか」と恐怖を感じ、自分の心の弱さを責めてしまいます。
ポイントは、「恐怖を感じる=自分が弱い」わけではないということ。扁桃体が過去の学習どおりに働いているにすぎません。
メンタルを鍛えるな
身体をハックせよ
「なるほど、身体の反応だったのか……」
この事実を理解すると、次なる疑問が湧いてくるはずです。
「では、この過剰な防衛反応をどうすればいいのか?やはりメンタルトレーニングで、恐怖心に打ち勝つ訓練が必要なのではないか?」
もちろん、メンタルを鍛えるアプローチも無意味ではありません。
しかし、考えてみてください。火事が起きて警報が鳴り響いているときに、「警報の音に動じない精神を鍛えよう!」と考える人はいませんよね。まずは警報を止め、火を消すことが先決です。
同じように、あなたの身体が「危険だ!」と警報を鳴らしているときに、「この恐怖に打ち勝て!」と心を鞭打つのは、非常に効率が悪く、苦痛を伴うアプローチです。
それは、アクセルとブレーキを同時に踏み込むようなものです。
私が提案するのは、もっとシンプルで、もっと効果的な方法です。
それは、警報を鳴らしている身体そのものの状態を変えてしまうこと。
つまり、メンタルを無理に変えようとするのではなく、身体を「ハック」するのです。
具体的なハック方法は、驚くほど簡単な3つのステップに集約されます。
- (1)身体の「姿勢」を変える。
- (2)相手との「位置」を変える。
- (3)心の中の「敵」を変える。
1つずつ、具体的に解説していきましょう。
フィードバックを前にして、不安や恐怖を感じているとき、あなたは無意識にどんな姿勢をとっているでしょうか?







