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高齢化と人手不足が進むなか、定年制度のあり方が問われている。企業の現場では、60歳定年から65歳定年への移行が進みつつある一方、70歳定年や定年廃止には慎重な動きも見られるという。私たちにとってベストな定年を探る。※本稿は、パーソル総合研究所シンクタンク本部 上席主任研究員の藤井 薫『定年前後のキャリア戦略 データで読み解く60代社員のリアル』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。
労働力不足が反映された
これからの定年制度
定年制度の現状としては、6割の企業が60歳定年です。65歳までの雇用義務があるとはいえ、嘱託・契約社員として短期間の再雇用契約を更新するかたちのほうが、企業としては都合がよいのです。そして、再雇用の上限年齢を65歳とする企業が半数です。
しかし、トレンドとしては、労働力不足の深刻化や法的要請などを背景に、60歳定年を65歳に引き上げる流れが加速しつつあり、65歳を過ぎても働くことができる企業が増えていく方向です。
報道から企業事例を拾ってみましょう。
・大東建託:2026年度に60~65歳の範囲での選択定年制を導入し、再雇用後も最大75歳まで正社員と同等に処遇される。定年までは昇格の機会などもある。
・小糸製作所:2025年4月から定年年齢を65歳まで段階的に引き上げるとともに、70歳まで働くことができる再雇用制度に改定。
・パナソニックインダストリー:2025年から定年年齢を65歳に延長。給与水準や福利厚生などの労働条件も維持する。







