温暖化で、花粉飛散のスタートが早まる
400℃に達する日も早まる
『日本における花粉症に関する空中花粉抗原の経年的調査研究』(岸川禮子氏)によると、温暖化の影響で、スギ・ヒノキの開花時期そのものが年々早まっているという。植物も気温上昇に反応し、スタートダッシュをかけているわけだ。
一方で、冬の気温自体が高くなっているため「1月1日からの気温の積み上げ」も、昔よりハイペースで進んでいる。つまり、温暖化で、花粉飛散のスタートが早まる。400℃に達する日も早まる。
この2つのスピードアップが、偶然にもほぼ同じペースで進行しているため、結果として「400℃で飛び始める」という関係性が維持されている。そう考えるとつじつまが合うのだ。屋上の花粉を数えてきた身としては、自然界の皮肉というか、あまりによくできた偶然に感心してしまう。
花粉のピークはいつ?
1センチ四方に300個の衝撃
では、実際に花粉はどのような進行で飛散するのか。ここで、私が屋上でカウントしていた花粉の具体的な数字を共有したい。
前述の通り、花粉の飛散量は1センチ四方のプレパラートに何個付着しているかで測る。2月上旬から中旬にかけて、ここに「数個」付着し始める頃には、花粉症の人なら鼻がムズムズ、くしゃみも出るなど「ああ、始まった……」と気づき始めている。人間のセンサーはそれほど敏感だ。
そして2月下旬になると、観測数は100個から200個程度へと跳ね上がる。さらに3月中旬から下旬のピーク時には、300個を超える日も出てくる。数個で症状が出るのに、その数十倍、数百倍の量が空から降り注ぐわけだ。想像するだけで鼻がムズムズしてくるのではないだろうか。
写真はイメージです Photo:PIXTA







