かつてのように「待っていれば順番が来る」年功序列の時代は終わりつつあります。部長・課長に昇進する年齢が低下している企業もあり、早期選抜の波が押し寄せています。

 この構造を理解せず、30代までと同じ「待ち」の姿勢でいることこそが、停滞の第一歩となります。

なぜ「成果」を出しているのに
出世できないのか

「私は現場で誰よりも成果を出している。なのに、なぜ評価されないのか」――。

 40代で足を止める人が漏らす、もっとも典型的な不満です。しかし、はっきり言いますと、出世には2つの条件があります。

 それは(1)成果(2)引き上げてくれる人の存在です。多くの人が陥る罠は、(1)の成果さえ出せば自動的に(2)がついてくると信じ込む「陰徳の過信」です。

「言わなくても仕事を見れば分かるはず」という考えは、組織のリアルな力学の前では通用しません。部長や役員といったポストは、誰かがリスクを取って「彼/彼女を引き上げよう」と昇進検討会議で発言し、決議されてはじめて得られるものです。

デキる上司の「結果を出す技術」写真はイメージです Photo:PIXTA

 しかし、評価者である上司は常に多忙であり、人間である以上バイアスから逃れられません。

 あなたが「陰徳モード」で黙々と働いている間に、上司の認知は曖昧になり、評価は実態ではなく「なんとなくの印象」に左右されてしまいます。

 自分の成果を、事実に基づいて相手が理解できる形で可視化し、伝えていないのであれば、それはマネジャーとしての「説明責任」を放棄しているのと同じです。

 成果はあくまで「入場券」に過ぎません。その入場券を持って、誰に、どう自分を「推したい存在」だと思わせるか。その戦略の欠落が、40代の停滞を招くのです。