【要注意】新幹線のトイレでスマホや財布を落としたら「一巻の終わり」になりかねないワケトイレの多機能化によって清掃箇所は増えているという 画像:本書から転載

 トイレの清掃も、汚物抜き取りと同じく1編成を2名で行なう。担当分けがE7系では1 ・3 ・5号車と7 ・9・11・12号車に分かれているのもまったく変わらない。

 床下の汚物抜き取り作業と車内で行なうトイレ清掃は互いに影響することはないので、仕業検査線に車両が入ってくると同時にトイレ清掃もスタートする。

 トイレ清掃は基本的には家庭のトイレとほとんど同じだ。トイレ内のゴミ箱や汚物入れの回収にはじまり、トイレットペーパーや便座クリーナーなど消耗品の補充、そして便器の擦り洗いに拭き上げ、鏡や扉、壁、床なども、もちろんピカピカに拭き上げる。

 女性用トイレや多機能トイレに付いているベビーベッドやベビーチェア、フィッティングボード、またオストメイトといった設備も丁寧に清掃する。洗面所では、ハンドソープの補充も作業のひとつ。小便器はどうしても床部分にオシッコが飛び散って嫌なニオイの原因になるので、奇数日には消臭剤の散布も行なっている。

 と、こうして言葉にするとそれほど難しいこともなさそうだ。ただし、この新幹線のトイレ清掃にも時間制限がある。のんびり清掃するなら誰でもできそうな作業でも、小便器とふたつの洋式トイレ、洗面所のワンセットを10分ほどで終わらせなければならないのだから、なかなかハードな仕事と言っていい。