禁止?見守る?子どもの“高額”シール交換に親がモヤモヤするワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

女子小学生を中心に「シール帳」がブームとなり、友達同士での交換や収集が広がっている。平成女児文化の再評価も背景に、大人も楽しむ現象となっているが、単なる流行にとどまらない側面もある。遊びの中で行われる「交換」は、子どもに何をもたらすのか。その教育的意味と向き合い方について考える。(フリーライター 武藤弘樹)

「シール帳」は単なるコレクションじゃなかった!
作って、見せ合って、さらに交換…

 昨年から女子を中心にシール帳が空前のブームである。主な年齢層は小学生周辺だろうか。私の低学年の娘と高学年の姪もお互いのシールを交換して盛り上がっているし、未就学児と思しき女児が100均で母親にシールをねだる光景を幾度か目にしたこともある。

 また、その母親たちもがっつり沼にハマることがあるようだ。大人がシール帳を楽しむ様子がSNSで拡散されている。もはや母親に限らずとも成人女性がシール帳を嗜むことがそこまで珍しくなくなっているようにも見える。

 平成の頃に女児だった人が今や成人や保護者となり、また現代の若い世代からは平成のレトロテイストが支持され、現在「平成」ブームが起きているそうである。

「シール帳」とはいかなる遊びか。まずシール帳と呼ばれる手帳を用意し、そこに主にシール帳向けのシールを貼っていく。シールは1枚1枚バラ売りでなく、特定のテーマでまとめられた数十枚の異なるシールが1枚のシートに収まっていて、このシート1枚ずつを買い求めていく形である。

 手に入れたシールをどのような配置で貼るのかという創作の楽しさ、ページや手帳ごとに雰囲気やキャラを統一するといった編集の楽しさ、そしてお気に入りのシールを集めていく収集の楽しさ、それを友達やSNSで披露する楽しさがあり、ここに加えてさらに友達とシールを交換するトレードの楽しさがある。

 私のような縁のない中年男性は「シール帳」という名詞だけ聞くと簡素なコレクションをイメージするが、実態は結構重層的な遊びなのである。