大学を出たばかりの若者の給料がこれだけ上がれば当然、実力のある中堅・ベテラン社員は黙っていない。会社側に対して自分にもそれなりの賃金アップを求めるだろうし、そこに不満がある者は退社して、より条件のいい競合などに転職をするだろう。

 つまり「初任給42万円」という、賃金カーブという秩序を壊す劇薬が投入されることよって、実力のある社員、本当に会社が必要としている人々の動きが活性化されて、組織内でこれまで以上に能力や実績をシビアにジャッジするムードが醸成されていくのだ。

 そうなると、「働かないおじさん」は居心地が悪くなっていくことは言うまでもない。

 これまでなぜそういうスタイルが許されてきたのかというと、「みんな仲間」というスローガンのもとで、働いている人間も働かない人間も、等しく権利や待遇が守られているからだ。

 しかし、「初任給42万円」というカオスが生まれたことでこの秩序が崩壊する。「働かないおじさん」の周囲には自分よりも高給取りの新人、後輩、同期がどんどん増えていく。

 そこで「じゃあ、自分も」と上に掛け合うと「いや、でもあなたは働いてないですよね」と痛いところをつかれてしまう。これはある意味で、「追い出し部屋」よりもキツい。

 このような形で「年功序列という楽園」から追放された「働かないおじさん」が採るべき選択は2つしかない。心を入れ替えてパフォーマンスを上げていくか、居心地の悪い会社から去るか、である。

外国人労働者の代わりに
働かないおじさんを働かせる

 さて、こういう話になると「会社というものはどんな社員であっても雇用を守るべき」という考えの人たちは、「これは体のいいリストラではないか!」とか「そもそも高給取りの社員に能力を発揮させることができない会社が悪い!」という感じで、なにがなんでも「働かないおじさん」を会社に縛りつけようとするが、このような人々を労働市場に放出することは、日本経済という視点では悪いことではない。

 3の《外国人労働者への過剰依存》という問題が解決に向かうからだ。

 一部の政党が「移民問題」を訴えているように在留外国人が過去最多の395万人を突破、さまざまな地域で「文化衝突」が起きている。(読売新聞オンライン 2月21日 https://www.yomiuri.co.jp/national/20260221-GYT1T00200/)

 ちなみに横浜市の人口は376万7468人(26年2月1日時点)なので今の日本は横浜市が丸ごと外国人タウンになったような状況なのだ。