「許せない」は「期待」の裏返し
相手を「許す」ということも、結局は「期待しない」ということです。「相手を許せない」という人は、どうしても相手に期待してしまっているのです。「あなただから期待している」という思いも、実はお互いにとって迷惑になることがあります。
自分は相手が期待通りに動くか見張ることになり、相手は余計な期待をされて勝手に怒られるわけですから、お互いに快適ではなくなってしまいます。自分以外はすべて「異文化交流」だと思いましょう。
身近な人ほどイライラする理由と、ギャップの魔法
なぜ「期待」が良くないのか、わかりやすい例えがあります。例えば、家族がトイレのドアを開けっ放しにしたり、家事を手伝わずにゴロゴロしていたりするとイライラしますよね。それは「ドアは閉めるのが当たり前」「手伝ってくれてもいいだろう」という期待があるからです。
しかし、通りすがりの人にイライラすることはあまりありません。通りすがりの人には何も期待していないからです。また、近所の人と挨拶を交わす程度なら、どんな人かわからなくても「いい人だ」と感じます。このように、私たちは「期待」と「現実」の差異によって相手を判断しているのです。
逆に、期待値が低い状態だと逆の現象も起こります。映画版の「ドラえもん」でジャイアンがとてもいい人に見えるのは、普段の行動(期待値)とのギャップが大きいためです。結局、期待をするからややこしいことになるのです。
ありのままを見て、良好な人間関係を
期待をゼロにして、みんなを宇宙人だと思えば、相手のありのままの姿を見ることができます。相手の言動をそのまま受け止めることができ、期待とのギャップが生まれないため、冷静な判断ができるようになります。
私自身、初対面の人でも長い付き合いの人でも、基本的にはみんな宇宙人だと思っています。もちろん、馬鹿にしているわけではありません。「自分もまた宇宙人である」という前提です。それくらいのつもりでいた方が、今の関係性を大切にできます。
人間関係でイライラしそうになったら、ぜひ「みんな宇宙人」と思い出してください。もちろん、あなた自身も宇宙人です。今日から「人類皆宇宙人」を合言葉に、人間関係を良くしていきましょう。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






