マネージャーは会社の経営資源や、何より人の人生を預かる、重い責任を伴う立場です。組織全体の視点が求められるうえ、常に高いプレッシャーやストレスにさらされます。マネジメントがうまくいかず、去っていったメンバーがいたとしても、その詳細はその方の名誉のためにも墓まで持っていくしかありません。こうした苦い経験を胸の内にしまい込む仕事を、消去法で引き受けて本当に大丈夫でしょうか。

 また、30代のうちは自分より若いメンバー(20代など)の育成で成果を出せたとしても、40代以降になると、これまで以上に優秀で経験豊富なメンバーを率いる必要が出てきます。マネージャーとして高い年収を得たいなら、高スキルのITエンジニアを納得させ、導く力も求められます。もし「技術力が落ちてしまったからマネジメントに逃げる」という意識でいると、いずれ自分が何を武器にリードすべきかわからなくなる可能性もあります。

マネージャーとしての
適性が高い人の特徴とは

 とはいえ、マネージャーは組織や人の成長を直接実感できる面白い仕事でもあります。会社や組織の方向性を考えて提供価値を追求したり、メンバーの成長を自分のことのように喜べたりする人には、大きなやりがいと成長実感があるポジションです。

 プレッシャーの中でも落ち着いて対応し、いざというときには「Disagree and Commit」(自分が反対だったとしても、決定後はチームの前で自らの言葉でコミットしていく)姿勢を貫ける人。そうしたタイプは、マネージャーとしての適性が高いです。

 また、自覚がなかったとしても、周囲から「マネージャーをやってほしい」と打診が来るような人は、すでに「組織に必要な行動」を自然に取っている可能性が高いです。そうした声が掛かるのは、その人が周囲の理想とするマネージャー像をある程度体現できているからにほかなりません。もし打診を受けたら、専門スキルとしてのマネジメントについて学び始めてみるのも、新たなキャリアへの扉を開くきっかけになるでしょう。