結論として、マネージャーは「給料がいいから」や「技術が苦手だから」という消去法だけで選ぶには責任が大きすぎるポジションです。しかし、組織や人の成長に喜びを感じられる人にとっては、プレイヤーとは異なる魅力を味わえる仕事でもあります。自分の適性や覚悟を見極め、選択していただきたいと思います。
スペシャリスト/マネージャーは
「なるもの」ではなく「選ばれる」もの
現実においては、役職は自分で「選ぶ」というより、組織から「やってほしい」と求められるパターンのほうが多いです。本人の意欲が大切なのは言うまでもありませんが、組織の期待にその人の強みが合致して初めて与えられるポジションです。
年収1000万円以上のITエンジニアのインタビューの中では、「自分に合うか合わないかは、やってみるまでわからない」という意見もありました。マネージャーの打診を受けて悩んだ末に一歩踏み出したら、「組織や個人が成長していくプロセスが想像以上に面白く、マネージャーを続けることにした」という方もいます。いずれにしても、役職に選ばれて成果を出せば、その後に「続けるか変わるか」の選択権が回ってくるわけです。
「スペシャリストかマネージャーか」で迷っているうちは、まず「選ばれる存在」になるまで目の前の仕事を極めてみる。そのうえでオファーがあれば実際にやってみて、合わなければ役割転換を図る、という姿勢でも良いでしょう。
スペシャリストとマネージャーは対極に見えがちですが、最終的なゴールは組織に貢献し、価値を生み出すことです。したがって、スペシャリストであっても組織全体を意識し、マネージャーであっても技術を疎かにしない姿勢が、高い評価を得る鍵となります。
振り子のように役割を
行き来するキャリアプランも
海外のITエンジニアコミュニティでは、「エンジニア/マネージャーの振り子(Engineer/Manager Pendulum)」というキャリアモデルが紹介されています。これは、ある時期は現場でコードを書くITエンジニアとして活躍し、次の時期には組織をまとめるマネージャーとして働き、また次のフェーズでITエンジニアに戻る――というように、振り子のように行ったり来たりする働き方です。







