企業・ベンダー・コンサルが激変!DX2025 エージェントAIが来る#2Photo:Donald Iain Smith/gettyimages

システムエンジニアリングやコンサルの現場でも日常的に使われるようになった生成AIやAIエージェント。特集『DX2025 エージェントAIが来る』(全21回)の#2では、IT現場発の恒例赤裸々座談会の第1回をお届けする。IT現場でのAI活用で仕事は大きく変わっている半面、「何も知らない人がAI武装」した結果のトホホな案件も増えていて?(聞き手/ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

座談会参加者
Henry @HighWiz 大手SIerの大規模プロジェクトのPMを経て総合コンサルで活躍中
ケビン松永 @Canary_Kun  大手SIerから独立してフリーのITコンサルやってます
よんてんごP @yontengoP ブラックIT企業を渡り歩く病人X(旧Twitter)er。最近はブラックでなくなったらしい
むぎSE @MUGI1208 社内SE社畜ツイッタラー。炎上プロジェクトの遭遇率が高め
shin @shin_ofshins ウェブとアプリに詳しいコード書く系スタートアップ経営者
かち @kachi_saas 諸事情で外資ITソフトウエアベンダーを卒業★した人

「直接人間がコードを書かなくても、簡単なプログラムを自動でAIが書いて完成、はもう普通にできるよ」

――皆さん、AIを現場でどう使ってます?

Henry 仕事に限らず、遊んでるときも雑談するときもAIで調べながら会話するのが当たり前になっているよね。GPT-5になって、ハルシネーションがほとんどなくなってきた。普通に気軽に使って、それをある程度信じてもあんまり問題なくなってきたよね。

かち AIでハルシネーションが起こる原因はAIの学習方法にあって、不正解でも推測で答えた方が「分からない」と答えるより高得点になるからだ、という論文が出てたけど、GPT-5は「分かりません」を言うことが増えたもんね。

shin コーディング業務にはAIがかなり使われてます。最初はCursorがはやり、今はClaude Codeが他を圧倒してる。作り捨ててよいコードなら、ほとんどClaude Codeにこれ作ってって依頼を出せば、ほぼ直接コードを書くことなく完成みたいなのはもう全然できますよね。

 基本的な指示書を書くとそれを読みながら書いてくれるので、最初に設計書をAIエージェントに作らせて、内容を確認した上で、その設計書通りに作ってって言うこともできる。ユニットテストも、テストコードによる実際の動作コードのカバー率を何パーセント以上にしましょうとか事前に決めれば、その条件を満たすようにテストを書いて実行して確認するところまでやってくれます。

 Claude CodeにはGitHub上で動くバーチャルマシンでタスク実行できる仕組みがあるので、GitHub上でチケットという修正依頼を書くだけで、裏で自動的にコード修正を行わせることもできちゃいます。そこまで難しくはないが人間がやれば1時間ぐらいかかる作業をAIは同時並行で数分で終わらせるとかできちゃいます。

――ほうすごい。Henryさん、コンサルの仕事ではAIって使ってます?コンサル業界の今後にAIはどんな影響をもたらすんでしょうか。あと、AIを業務に取り入れたら便利になるだけじゃなくて現場ではこんな困ったことがあった、とか知りたい。