【解説】脳が喜ぶ「適度なライン」を見極める
もちろん、運動そのものが悪いわけではありません。重要なのは「強度」です。息が上がりすぎて会話ができないほどの激しいトレーニングは、身体だけでなく脳にとっても非常事態(ストレス)となります。
脳の掃除屋であるミクログリアを味方につけ、適度に活性化させるためには、うっすら汗をかき、人と笑顔で話せる程度の「中強度の有酸素運動(早歩きのウォーキングなど)」が最適です。この心地よい刺激こそが、脳の血流を促し、神経細胞を若々しく保つ最高の栄養となります。
「休む勇気」が最強の脳防衛策になる
さらに大切なのが、日々の体調や睡眠とのバランスです。「昨夜はあまり眠れなかったけれど、日課だから走らなきゃ」という真面目さこそが、ミクログリアを暴走させる最大の引き金になります。
睡眠不足の日は、きっぱりと運動を休む。あるいは、激しい筋トレを軽いストレッチに切り替える。こうした「休む勇気」や「柔軟に変更する力」を持つことこそが、有害な炎症やサビから脳の司令塔を守る賢い選択なのです。
頑張りすぎない習慣が、生涯現役の脳を創る
健康のための真面目な努力で、肝心の脳を壊してしまっては本末転倒です。あなたの脳は、ストイックな我慢よりも、心地よいと感じる適度なリフレッシュを求めています。
今日からは「疲れたら休む」「気持ちよく終われる量にする」を合言葉にしてください。筋肉を追い込むのではなく、脳を労わる。その優しい生活習慣へのシフトが、あなたの健康寿命を確実に延ばしていくはずです。
※本稿は『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。









