運転代行業やパチンコ清掃業で働くも
返済が追いつかない
慎太郎さんは収入を増やすために凛子さんと相談し、50歳を過ぎたころから週末のみ運転代行業やパチンコ清掃業のアルバイトを始めました。
これにより月々約5万円の追加収入を得ていましたが、生活が苦しく平日の仕事後にパチンコ屋の清掃に行くこともありました。
しかし、無理が続いたため体調を崩すようになり、60歳を待たずして58歳で退職しました。
凛子さんも就職活動をしましたが見つからず、慎太郎さんの退職金もほとんどなかったため、住宅ローン返済の条件変更を交渉しました。しかし、教育ローンもあったため変更は認められず、窮地に追い込まれることに。生活が困窮し、親族から時々お金を借りるようになりました。
慎太郎さんは知人を頼り、保険代理店へ就職。営業職として必死に働いたものの、ノルマが稼げず年収約300万円に低迷。61歳の時に再び体調を崩し退職しました。この時点で住宅ローンの残債は約1500万円、教育ローンの残債は約300万円に上り、月々の返済額は16万円に達していました。
任意売却で自宅を売却
賃貸に引っ越して生活を立て直す
長女と次女が就職したことをきっかけに、住宅ローンと教育ローンの返済に協力できるようになりましたが、家族にのしかかる負担は大きく、慎太郎さんと凛子さんは「自己破産するのでは」と不安を感じるようになりました。
そこで、区の弁護士無料相談に出向いたところ、任意売却や個人再生という方法があると知りました。長女と次女はいずれ家を出る意向をもっていたため、自宅を任意売却し、より負担の少ない賃貸住宅に引っ越すことに。
不動産会社に相談した結果、一戸建ての査定額は約1200万~1400万円程度でしたが、住宅ローンの残債が約1500万円あり、オーバーローン(残債>売却価格)の状態でした。
それでも競売を避け、市場に近い価格で売却できる任意売却を選択。最終的な売却価格は約1300万円となり、差額約200万円(諸経費含む)は金融機関との交渉により残債の一部として分割返済を認めてもらい、持ち出しなしで決着しました。
現在長女と次女は二人で都内の賃貸に暮らしており、返済に協力してくれています。夫婦は無事に神奈川県内のアパートで穏やかに暮らせるようになりました。
60代以降に返済に行き詰まったら
滞納の前に専門家へ相談を
近年、退職後も住宅ローンの返済が続くケースが増えています。







