他人に対する期待を手放す

次に「他人に対する期待」です。これは人間関係、特に親に対する感情などでよく起こりがちです。「親なんだから、こうしてくれて当然だ」「なぜ分かってくれないんだ」といった思いですね。

私自身の話をしますと、母親のことは好きですが、過度な期待はしていません。期待をしてしまうと、思い通りにならなかった時に相手を嫌いになってしまうからです。親であっても一人の人間であり、その人なりの人生や性格があります。それを他人がどうにかしようとするのは、むしろおこがましいことだとすら思えます。

ありのままを受け入れる

相手には困った部分もあるかもしれませんが、「それはそれとして、自分がどう対策するか」を考えれば良いだけです。ありのままの相手を受け入れることで、「なぜこんなことをするの?」と許せなくなることも減っていきます。

他人に期待しないことは、決して冷たいことでも、寂しいことでもありません。相手をありのままに見てあげるということなのです。他人に対する期待も、「あ、今期待しているな」と自覚し、期待を減らしていくところから始めてみてください。

結果に対する期待を手放す

最後は「物事の成り行きや結果に対する期待」です。「今回のプロジェクトはうまくいくかな」「この仕事はちゃんと取れるかな」と気になってしまうのは仕方のないことです。しかし、仕事に対して真面目に取り組んだのであれば、もしうまくいかなかった時は「やり方を変えればいい」「また別の方法を考えればいい」だけのことです。そして、うまくいった時は素直に喜れば良いのです。

「こうならなければいけない」「この未来でなければいけない」と強く思い込み、一つの結果に執着してしまうと、ずっとそわそわしてイライラしてしまい、本当にしんどくなります。そうではなく、「こういう時はこうしよう」「ああなった時はああしよう」と、様々なケースを想定しておけば、それだけで心は穏やかに保てます。自分が結果に対して強く期待しすぎていないか、ぜひ客観的に見つめ直してみてください。

諸悪の根源は「期待」にある

すべての諸悪の根源は「期待」にあります。自分が抱いている期待に少しでも気づき、減らし、手放していくこと。これができるようになれば、手放した分だけ皆さんは幸せになれますので、ぜひできるところからやってみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。