だからこそ投資銀行や戦略コンサルタントといった職業だけでなく、富裕層にとっても、ファイナンスは必須の共通言語となっているのです。

 また、顧客のビジネスを理解し、価値を判断し、提案するには、損益計算書(P/L)貸借対照表(B/S)・キャッシュフロー計算書を読みこなす力が必須です。

 これは富裕層にとっても同様で、税理士やアドバイザーの説明を正しく判断できるかどうかで、10年後の資産の残り方が変わってきます。

英語が話せるだけで重要な情報を
いち早くキャッチできる

 第2に、英語は国際社会の共通言語だからです。今や金融、投資、不動産、テクノロジー、どの分野の一次情報も英語で発信されます。富裕層はこの情報の「非対称性(arbitrage)」を日常的に活用しています。

 アービトラージとは、ある市場や業界ではまだ知られていない情報を、別の場所から先に入手して活用することを言います。翻訳や通訳に頼ることもできますが、その分、機動力が落ち、タイミングを逃すリスクや、手数料・判断ミスといった「見えないコスト」が発生します。

 海外資産の管理、移住、国際税制の調査、海外法人設立など、一定額以上の資産を扱う場面では、英語は「あるとよい」スキルではなく、「なければ進められない」基礎スキルになっています。

 では、どこでこれらを学べばいいのでしょうか?

 ひとつの選択肢がMBA(経営学修士)です。特に英語圏のMBAでは、コーポレートファイナンス、会計、経済学といった実務直結の知識を、英語で身につけることができます。

 私の場合、学校選びは、英語で学ぶことと、世界的に通用する教育水準を満たしているかを第3者機関が認証しているか(国際認証の有無)を重視しました。

 私自身もMBAを学ぶことで、これまで感覚で捉えていたことが体系的に整理され、国際的な交渉や税務判断に活かせるようになりました。

 とはいえ、MBAがすべてではありません。今はオンラインでファイナンスの基礎講座を学ぶこともでき、書籍やYouTubeでも一定の基礎は身につきます。