年間実績を仕向地別に見ると、TC1(米州)は15万7360トンで前年比2.2%減、TC2(欧州)は13万3101トンで8.2%減、TC3(アジア)は53万4073トンで4.9%増だった。

 全仕向地で増加した前年と比べ、米州・欧州の荷動きが鈍っており、これは米国の関税政策における不透明な情勢により、荷主の出荷控えを招いたものと予測される。

 さらに、米国向けの自動車関連においては夏までに関税引き上げを見越した駆け込み需要もあったものの、日米の交渉合意に伴い夏以降は荷動きが一服した。また、欧州においてはイギリスが4割増となっており、これは自動車関連のスポット輸送がけん引したもの。

 一方、アジアは半導体製造装置や電子材料の荷動きが好調だったことにより前年比増で着地。台湾が23%増となったほか、オーストラリア、タイ、インド、ベトナムでも2ケタ増を確保した。しかし、アジア圏で最も貨物量の多い輸出先である中国は2.5%減となっている。

輸入件数も微増を確保
今後は海上混乱が懸念に

 一方、JAFAが発表した25年における国際輸入航空貨物件数の通年実績は、前年比1.1%増173万21件となり、伸び幅は微増に留まったものの、4年ぶりのプラスに転じた。

 月間実績の推移を見ると、1月~6月までは4月を除いて増加基調にあったものの、7月にマイナスに転じてからは8月、10月~12月で減少が続いた。年が明けた26年1月でも3.4%の減少となっており、需要の停滞期に入っている。

 今後の航空貨物輸送に大きな影響を与える要因となるのが、相変わらず先行きを見通せない米国の関税政策の動向に加え、船舶航路の封鎖といった地政学リスクだ。

 紅海ではフーシ派による船舶攻撃の回避に向けた迂回ルート選択に伴うリードタイム延長が発生していたが、2月末に発生した米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃により、主要船社がホルムズ海峡の通航を停止するなど新たな問題が生じており、中東情勢の緊迫に伴い紅海を巡るリスクはますます深刻化。

 これにより、船落ち貨物の流入といった航空輸送への影響の発生も考えられ、国際サプライチェーンの情勢は混沌を極めている。

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