真の聞き上手は
人格的にも優れている
(3)ただ聞くだけでいい、と思って聞く
これは大人の態度である。つまり「聞くこと」だけで、相手のためになることを知っている人々だ。彼らは余計な口を挟まない。
・そうだね
・わかるよ
・同情する
・大変だったね
根底にあるのは「話し手へのやさしさ」だ。「私は話し手を癒すために、ここにいる。解決はこの人が自分の力でできるはずだ。そして、そうあるべきだ」と聞き手は考えている。むしろ、そう考えていなければ「聞くだけ」なんて、とてもできることではない。
人は、自分の話が大好きだ。逆に、ほかの人の話には興味がない。それを乗り越えた人が「聞くだけでいい」という人たち、大人だ。
(4)自分のなかに取り込もう、と思って聞く
これは大人の先にある、真の聞き上手たちがやっていることになる。聞くだけでいい、と思っている人は相手へのやさしさが主となっていたが、これは「話し手への敬意」がベースとなる。端的に言えば「相手から学ぼう」と思っている人たちだ。
『コミュ力が高い人が話しながら意識していること』(安達裕哉、日本実業出版社)
・へえー、そう考えたんだ。面白いね
・もっと教えてください
・勉強になるよ、次はどうしたの?
・ええー、意外だよ、なんでそんなことを思ったの?詳しく聞きたいんですけど……
根底にあるのが「相手への敬意」なので、相手も自分の話が非常にしやすい。そして「聞いてもらっている」という感覚ではなく、おそらくは「話し合っている」という感覚になるだろう。私の知るなかでもっとも聞き上手な方は、「相手の話を聞くには、自分のなかにそれが入る『スペース』が必要で、それができるようになれば一人前。相手への信頼と愛がなければできない」と言った。
たしかに(4)以外は、すべて、「話し手<聞き手」という上下関係が存在するようにも見える。
とにかく「相手の話を聞け」と言われることが多い現代だが、本質は人格の問題なのだ。テクニック論に終始するようであれば、一生その世界は見えないだろう。







