アカリさんは正直「え?広い視野ってなんのこと?」と戸惑っていました。いつものアカリさんなら、その後1人でどういうことだろうと考え続けるのですが、次回の会議の冒頭レビューに備えて、その場で質問しました。
「広い視野といいますと、具体的にどのようなことか教えていただけますか」。相変わらず上司の回答はぼやっとしたものでしたが、やりとりを重ねると、「野菜不足解消の手段として飲料も含めた他の手段にはどのようなものがあるかリサーチしなさい」と言いたいのだとわかりました。
このように「何をすべきなのか」が行動レベルでわかるまで諦めずに質問しておくことは何より大切です。
この冒頭レビュー作戦は、上司だけでなく他の会議出席者にとっても助かるものでした。会議の始まりは、みんな他の仕事からの頭の切り替えの最中なのですが、このレビュー時間のおかげでウォーミングアップができたようなのです。上司も、画面を注視しながら前回からの記憶をつなげているようでした。
そこからすかさず、本題に入りました。
上司のツボは、前例や他社での取り組みがあるかどうか、だとリサーチしていました。自分自身の意見として出すのではなく、データを信頼するようです。
これまでこんなふうに上司を客観的に分析したことがなかったアカリさん。会議では、用意したデータに基づく資料で堂々とプレゼンしました。上司から評価され、無事に新商品企画にGOサインが出ました。
これまで会議に対して、「結局上司に振り回されて何も決まらない不毛なミーティング」と思っていたアカリさんでしたが、冒頭レビューのおかげで助言が二転三転せずにすみました。
この経験から、アカリさんは他の管理職や取引先に対しても、分析して戦略を立てるようになりましたし、自分の意見をまとめて説得するために資料を準備する習慣もつきました。
アカリさんの問題解決方法は
こんな場面にも応用できる
1.何度商談を繰り返しても進展がみられない。
会議で進展がみられない停滞感は、おそらく参加者がお互いに感じているかと思います。こうした状況を打破するには、冒頭レビュー作戦です。前回までにどのようなことを話したか、冒頭で簡単に要約してみることをおすすめします。
その上で、これからの方針を提案していくといいでしょう。現状を共有し、繰り返しを減らし、無駄な時間を避けるのです。
2.言いたいことがわからないと言われた。
『会社でいちいち傷つかない 認知行動療法が教える、心を守り成果を出すための考え方と行動』(中島美鈴、日経BP)
上司に「キミの話はよくわからない。何が言いたいの」と嫌な顔をされてしまったことはありませんか。原因は必ずしも自分にあるわけではないものの、一度は自分の話が目的地を見失って迷宮入りしていないかチェックしてみましょう。あなたが伝えたい結論はなんでしょうか。その結論に向かって、根拠を順に提示できているでしょうか。
日常会話なら、話しながら思考をまとめていくこともいいですが、ビジネスでは先に結論を決めて、論理的に考えて話しましょう。







