仕事のタスクを「全部やろう」とする人が失敗する理由【生産性を上げる優先順位の鉄則を解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

「時間が足りない」と感じるとき、多くの人は努力を増やそうとする。しかし、タスクをすべて自分で抱え込もうとする発想こそが、生産性を下げているのかもしれない。ビジネスパーソンたちの相談に何度も向き合ってきた筆者が、具体例とともに解説する。※本稿は、臨床心理士、公認心理師の中島美鈴『会社でいちいち傷つかない 認知行動療法が教える、心を守り成果を出すための考え方と行動』(日経BP)の一部を抜粋・編集したものです。

相談者:レンさん30代会社員
仕事にも勉強にも時間が足りない

 30代会社員のレンさん。今日は1日中、営業回り。人付き合いは得意な方だし、いい取引先だからストレスにはなっていない。

 でもずっと車で回って、合計150キロも運転した。さすがに疲れた。

 この後、資格試験の勉強をしないといけない。なのに、気づいたらスマホを触っている。早く寝ればいいのに。

 仕事の量やペースを自分でコントロールできないことは、それだけでストレスを高めます。しかし、会社員に与えられた裁量権はわずか。それに加えて資格試験の勉強など、仕事以外のタスクもあるといった、逃げ場のないストレスに苛まれている人は多いのではないでしょうか。

 時間管理でお悩みの方のカウンセリングをしている時に気づいたことがあります。

 自分でコントロールできることと、できないことの区別がつけられないのです。先取り思考ができず、側からみれば明らかに無茶な計画に対してなんの備えもせずに、痛い目にあっているのです。

 大前提として、最優先すべきなのは、睡眠と休養を取ることです。身体を整える時間をけずってまでやるべきことはありません。