『「誰でも参加大歓迎」のチームが失敗する、納得の理由』
それを教えてくれるのが、400以上のチームを見て「人と協力するのがうまい人の特徴」をまとめた書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)だ。AI時代の組織で必要とされるのは「スキルがある人」ではなく、社内や社外と上手に協力できる「協調性がある人」だと言われている。「チームで働くコツがわかった」「仕事仲間との関係性が良くなった」と話題の一冊から、「他者と協力して結果を出すためのコツ」について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

「誰でも参加大歓迎」のチームが失敗する、納得の理由Photo: Adobe Stock

「誰でも歓迎」のチームが機能しなくなる理由

 プロジェクトを立ち上げる際、「できるだけ多くの人に関わってもらおう」「オープンなチームにしよう」と考えることは少なくありません。間口を広げれば、人も集まりやすくなります。

 しかし実際には、こうしたチームほど途中で機能しなくなることがあります。

「何のためのプロジェクトなのか曖昧」
「メンバーごとに温度差がある」
「議論がかみ合わない」

『チームプレーの天才』でも、こう指摘されています。

やみくもに誰でも参加可能にしてしまうと(最初は良くても)うまくいきません。
――『チームプレーの天才』(171ページ)より

 上記は「コミュニティ」に対しての指摘ですが、複数人で共創をするという点ではチームも同じです。

 問題は人数ではなく、「前提のズレ」なのです。

チームが崩れる原因は「目的のミスマッチ」

 チームがうまくいかない最大の理由は、メンバーの目的や期待が揃っていないことにあります。

『チームプレーの天才』では、参加者のタイプをいくつかに分類していますが、仕事のチームに置き換えると、次のように整理できます。

・とりあえず関わること自体が目的の人
・学びや経験を自分の業務に活かしたい人
・得た知見を組織に広げたい人
・実際に意思決定や変革を担う立場の人

 重要なのは、どのタイプが優れているかではありません。

『チームプレーの天才』にも、こうあります。

どのタイプの人が良いとか悪いとかではなく、重要なのは、コミュニティが意図しているメンバーと、実際の参加者がマッチしているかどうかです。
――『チームプレーの天才』(173ページ)より

 チームでも同じです。
成果を出す」ことを目的としたチームに、関与度の低いメンバーが多く含まれていれば、推進力は弱まります。

 逆に、強い目的意識を持つメンバーばかりの中に、温度感の低い人が混ざると、摩擦が生まれます。

 このミスマッチが、チームの停滞を招きます。

仕事ができる人は「誰と組むか」を最初に決める

 うまくいくチームには共通点があります。

 それは、「誰でも歓迎」にしないことです。

 何を目的とするチームなのか。
 どのレベルの関与を求めるのか。
 どんな役割の人が必要なのか。

 これらを最初に定義し、適切にメンバーを選定します。

『チームプレーの天才』でも、

目指す姿や目的を明確にしつつ、参加してほしい人が適切に参加し、続けられるための努力や工夫をしています。
――『チームプレーの天才』(174ページ)より

 と述べられています。

「人数が増えれば、成果も増える」
「メンバーの多様性が、結果につながる」

 これは幻想なのです。

 チームでも、単に人数を増やすのではなく、まずは自分たちの目的を明確にして発信に、それに共感した人に参加してもらうことが重要なのです。

(本稿は、『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』の内容を引用したオリジナル記事です)