たとえ科学が直線的に進歩しているのだとしても、博士号を持つ人は1926年に比べて2026年には少なくとも100倍も存在するという、あまりにも多くの投入量があります。ならば、100倍の進歩を遂げているべきではないでしょうか?
これは非常にエキサイティングなことです。
プライスが著書『バビロン以来の科学』で述べているように、「科学者の人口は数十年ごとに倍増する。常に、倍増期間3回分に相当する科学者が生きている。したがって、これまでに存在した全科学者のうち80~90%が今生きている。ニュートンやアリストテレス(がいないこと)を寂しく思うかもしれないが、幸いなことに、ほとんどの貢献者はまだ私たちの間にいる」のです。
しかし、私はマルクス主義的な労働価値説(※かけた労働や人数が価値を決めるという考え)は嫌いです。私が興味があるのは「投入」ではなく「産出(アウトプット)」です。産出量に目を向けると、この進歩の物語に何か大きな間違いが起きているのではないかと疑うようになりました。
ある意味で、日本はこれから私が「停滞」についてお話しするすべてを、私たち西洋よりもずっとよく理解しているのではないかと推測しています。これは主に聴衆の中の日本人以外の方々に向けた話です。
巨額の債務を抱えるアメリカ
AIがバブルなら破産する
将来的に多大な成長があるのなら、日本やアメリカが抱える巨額の債務も問題ありません。しかし、もし成長がほとんどないのであれば、アメリカは破産するでしょう。日本については、債務の多くが国内で保有されているため、正確に何が起こるかは分かりません。何か非常に奇妙なことが起こるでしょうが、それが良いことだとは思いません。
これこそが、「人工知能(AI)がバブルなのかどうか」という問いが極めて重要である理由でもあります。もしAIがバブルでないのだとすれば、それは私たちの巨額の債務が問題にならないほどの、十分な進歩を活性化させるかもしれません。しかし、もしAIがバブルなのだとしたら、私たちは皆、大変な苦境に立たされることになるでしょう。







