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最悪のタイミングでの会談を
無難にこなせた高市首相
3月19日、日本時間では20日未明、日米首脳会談がホワイトハウスで行われた。
この会談はタイミングとしては最悪に近かった。アメリカはホルムズ海峡の封鎖を受けて、同盟国に機雷掃海や船舶護衛などの軍事的支援を求めており、しかもトランプ大統領が予定していた習近平国家主席との首脳会談も、その対応を優先する形で延期含みになっていたからである。
ロイターによれば、トランプ大統領は各国にホルムズ海峡の安全確保への関与を求め、必要なら訪中日程も遅らせる考えを示していた。
この状況を見れば、高市首相に対して、歴代内閣がこれまでアメリカから突きつけられてきた以上に厳しい要求がなされても不思議ではなかった。実際、会談前には、トランプ大統領が日本に対して自衛隊艦船の派遣など踏み込んだ対応を迫るのではないかとの見方が報じられていた。
ところが、蓋を開けてみれば、トランプ大統領は日本に「step up(もっと役割を果たせ)」と求めつつも、同時に「日本は本当に前向きにやってくれている。NATOとは違う」と述べ、日本の立場に一定の理解を示した。
ロイターは、トランプ大統領が日本をNATOと対比しつつ評価したと報じている。これは当初の厳しさから考えると「外交的勝利」だと言って良い。
では、なぜ高市首相はこれほど無難に会談をこなせたのか。
それはもちろん「高市首相はトランプ大統領の気まぐれに耐えた」といったレベルの話ではない。トランプ政権にとって日本が「要求を突きつけるだけの相手」ではなく、「失いたくない相手」になっていたからというのが私の答えである。







