“週末の遊び”が世界を席巻した1年
バイブコーディングの功罪
カルパシー氏自身は当初、バイブコーディングを「週末の使い捨てプロジェクト向け」と考えていましたが、現実はすぐにその留保を裏切ります。
2025年末にはFortune 500企業の60%超がAIコーディングツール「Cursor」を採用し、GitHub Copilotの累計ユーザーは2000万を突破。開発者の過半数から3分の2が、日常的にAIコーディングツールを活用するようになっています。
さらに重要な変化は、バイブコーディングを使う人の属性です。複数の調査やメディアの報告によると、バイブコーディングのユーザーの過半数が、これまでソフトウェア開発に携わったことのない非開発者でした。
米国のある弁護士向け専門メディアでは、養育費計算ツールをバイブコーディングで再現するデモが公開され、法律家たちもその実用可能性に注目。創業間もないスタートアップへの投資・支援を行うY CombinatorのCEO、ガーリー・タン氏は、「2025年冬季に参加したスタートアップの25%が、コードの95%以上をAIで生成している」と明かしています。
「コードが書けない」という壁が突然消えた――これが、バイブコーディングが世界に与えた最大のインパクトでした。
一方でバイブコーディングは、セキュリティの脆弱性や保守不能なコードの増大という深刻な副作用も指摘されています。AIによるアプリ生成サービス「Lovable」では、データベースのセキュリティ保護が欠如したまま、生成したアプリが公開され、ユーザーの個人情報や金融情報が外部から参照できる状態になっていたという事件も発生しています。
こうした批判を受けて、2025年後半にはいくつかのバイブコーディングツールの利用量が減少し始めたというデータもあります。2025年末には「バイブコーディング疲れ」とでも呼ぶべき状況も現れていました。







