研ナオコ怪演!朝ドラでの「昔話風ナレーション」起用には深いワケがあった〈風、薫る第5回〉

チャーミングな研ナオコ、辻占い師役で顔出し

 捨松夫妻を演じた2人について、吉澤さんはこんな感想を持ったという。

「多部未華子さんはとても上品な方で、少しきついことを言ってもかわいく見えます。アメリカ帰りも手伝って捨松は言葉がとてもストレートですが、多部さんの品の良さですてきになっています。高島さんの役・大山はこの時代にしてはとても変わった人で。洋服で通したりとか、フランス語で2人で会話したりとかなにかと規格外。そのスケール感の大きさを出してくださっていると思います」

 あるとき、りんは大山捨松と巌と出会う。その頃、りんの家は女性3人で力をあわせてなんとかやっていたが、安の縁談は破談になり、再びりんに縁談の話が来ていた。

 ふたりの乗った馬車にひかれそうになって手に傷を負ってしまったりんに、捨松は颯爽(さっそう)と馬車から下り、真っ白なハンカチで手当をする。

 手当中、巌は日傘を差しかける。巌は、なんとなく捨松の執事のように見える。捨松は「巌」と呼び捨てにしているし。当時の男性が前に立って女性が付き従うというイメージからはほど遠い。新しい風を感じさせるふたりであった。

 一方、直美も重要そうな人物に出会っていた。

 研ナオコである。

 違う、研ナオコ演じる辻占い師・真風(まじ)である。

 あれ、研ナオコは第1回からナレーションで視聴者にあれこれ語りかけていたけれど。風の声?お地蔵さん?と思ったら、占い師となって現れた。

 真風は直美に「心から笑いあえる人と出会える」と占う。だが直美は「そんなのちっともうれしくない」とぶっきらぼうに返す。

 研ナオコの起用理由を松園CPは「チャーミングさ」と語る。

「いわゆるアナウンサーが読む客観的な語りではなく、ドラマの登場人物の1人として語る存在にしたいと考えたとき、味のあるといいますか、チャーミングな方がいいなと思いまして。研ナオコさんの年齢を積み重ねた上での奥深さ、その中にあるチャーミングさがとても素敵だなと思ってお願いしました。話し方も試行錯誤した結果、子どもに話を聞かせているような柔らかな口調になりました」

 第1回の冒頭のナレーションが子どもに昔話を聞かせるような口調だったので、長生きする語り部的なキャラクターなのだろう。