【衝撃データ】「努力不足じゃなかった…」女性2倍・高卒3倍が突きつける格差の現実写真はイメージです Photo:PIXTA

総務省統計局「労働力調査」によると、「フリーター」と定義される15~34歳のパート・アルバイト従業者数は130万人。さらに、35歳~54歳の非正規雇用労働者数は660万人にのぼる。彼らの多くは、個人の努力不足と切り捨てられがちだが、筆者の研究によれば、本人の力が及ばない要因でアンダークラスに組み込まれている面があるという。※本稿は、社会学者の橋本健二『新しい階級社会 最新データが明かす〈格差拡大の果て〉』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。

バブル崩壊で変わった
フリーターのイメージ

 1980年代の終わりごろから、フリーターという言葉が使われるようになった。バブル経済のまっただなかで、若者たちは簡単に就職できた時代である。そんななか、あえて就職せずにアルバイト生活を送る若者たちには、いくぶん軽く明るいイメージがないではなかった。

 しかしバブル崩壊後、若者の就職難が深刻化してフリーターが激増を始めると、フリーターが格差拡大や若者の貧困と関連付けて論じられるようになった。そして21世紀の最初のころから、どんな若者がフリーターになりやすいのかという問題について、多くの研究が行われてきた。これまで明らかにされてきたのは、次のような事実である(注1)。

(1)男性より女性の方がフリーターになりやすい。
(2)大卒者より非大卒者の方がフリーターになりやすい。
(3)出身階層が低い方がフリーターになりやすい。
(4)卒業してから就職までに時間がかかると、フリーターになりやすい。

(注1)代表的な研究としては、小杉礼子編『自由の代償/フリーター』、小杉礼子『フリーターという生き方』、太郎丸博編『フリーターとニートの社会学』、太郎丸博『若年非正規雇用の社会学』、部落解放・人権研究所編『排除される若者たち』、石田浩『後期青年期と階層・労働市場』、佐藤香『学校から職業への移行とライフチャンス』、橋本健二『労働者階級はどこから来てどこへ行くのか』などがある。