これまでは「赤切符」の代わりに注意・警告で済んでいただけ

 現在は自転車に反則金制度がないため、警察は違反自転車を取り締まる場合に「赤切符」(道路交通法違反事件迅速処理のための共用書式)を切ることになります。赤切符は刑事処罰の対象となる道路交通法違反行為を行ったものに切られるもの。赤切符を交付された後は「被疑者」という扱いになって、裁判を受けて懲役刑や罰金刑を受ける可能性があります。これらを受けたら「前科」がつくことになります。

 赤切符を切られることは重大なため、実際の取り締まりの現場では警察官が赤切符を切って検挙するのではなく、注意や警告にとどめることが多いのが現状です。違反者は注意されるだけで済むのですから(特に危険性の高い行為を反復して行うと、自転車講習の受講が義務付けられますが)、さして反省もせずに同じことを繰り返す。結果として、自転車が関係する事故が増加傾向にあるという状態になっていました。

 今回青切符の制度を導入することで、クルマやバイクと同じように反則金を科す形で注意を促し、違反を抑制する効果を狙っているのです。

 今回の道交法改正についてSNSでは「車道を走る自転車が危ない!」というドライバーの声や、「自転車レーンを整備してから法改正してよ!」という自転車利用者のポストが多く見られます。自転車は『軽車両』であり、歩道と車道の区別がある道路では車道を通行するのが原則です。でも今回青切符制度がスタートすることで、これまで歩道をのんびり走っていた自転車も車道を走るようになるでしょう。

「もっと自転車レーンを整備して」というのはもっともな意見ですが、そうは言っても4月には改正道交法が施行されます。だからこそ環境整備に関しては議論を続けつつ、現在の環境でクルマやバイクと自転車が車道で安全に共存していく方法を考えていきたいものです。そこでまずはクルマやバイクの立場から、自転車利用者に対して気をつけてほしいことをまとめてみました。