仕事とは無関係な時間が
脳を回復させてくれる
メタ社CEO兼会長のマーク・ザッカーバーグ氏は、最近、格闘技(MMA)にハマっています。「仕事では常に将来のことを考えているが、格闘技では“今この瞬間”に全神経を集中させなければならない。パンチされないように必死になっている時間が、最高のリセット時間なんだ」と彼は笑いながらインタビューで語っています。
週末には娘たちとの読書時間を習慣にし、ハワイの牧場経営にも取り組んでいます。「最高の牛肉を作る」という目標に向かって試行錯誤する時間は、複雑なビジネス判断から完全に離れた「純粋な楽しみ」だと言います。
グーグル共同創業者ラリー・ペイジ氏も、飛行機の操縦やヨット、カイトサーフィンなど、自然の中でのアクティビティを大切にしています。「空を飛んでいるときやヨットを操縦しているときは、風と波だけに集中すればよい。その単純さが、複雑な経営判断をクリアにしてくれる」と話しています。
心理学の研究では、仕事とはまったく違う分野での「フロー体験」が、脳の異なる領域を活性化し、創造的な問題解決力を高めることが証明されています(注1)。趣味に没頭することで、意識的な思考をいったん休ませ、潜在意識レベルでの情報処理が活発になるのです。
このように、仕事とは正反対の活動が、脳の“リセットボタン”として働きます。夢中になれる趣味は、心を癒す「魂の回復装置」。週に一度でいいので、「やりたい」と思うことを実践してみましょう。その小さな楽しみが、次の挑戦へのエネルギーを生み出します。
ベゾスやゲイツも実践する
「皿洗い」の驚くべき効果
成功者といえば、特別なルーティンを想像するかもしれませんが、ジェフ・ベゾス氏とビル・ゲイツ氏は、結婚時代に「夕食後の皿洗い」を日課としていたことで知られています。
(注1)ミハイ・チクセントミハイ著、今村浩明訳『フロー体験 喜びの現象学』世界思想社教学社、1996年







