心の容量が小さいと、すぐにいっぱいいっぱいになってしまうのだろう。甘い環境の中で育ち、無理をせずに過ごしてきたために、心が鍛えられずに、容量が小さいままになってしまっているのかもしれない。
「売上が伸び悩み、何とかしないといけないため、この窮状をどうしたら打開できるか、何かアイデアはないかと尋ねたとき、みんな何とか知恵を絞ろうとするんですけど、『売れない時代だから仕方ないですよ』と即座に諦めのセリフを吐く者がいて、そのときも驚きました。何とか工夫しようっていう気持ちが乏しくて、すぐに諦めるんです。そんなことを言ってたら、商売なんてできないじゃないですか。そんな態度で給料がもらえると思ってるのかって、ほんとに腹が立ちました」
このように粘ることなくすぐに諦める若手の様子からは、レジリエンスの低さを感じざるを得ない。
少し注意しただけで
いじめのように受け取られる
レジリエンスとは、ストレスに耐えて困難な状況を乗り越えていく力のことである。もともとは物理学用語で弾力を意味するが、心理学では「回復力」とか「立ち直る力」を意味する。
どうしたら打開できるかわからないような困難な状況に置かれれば、だれでもストレスを感じる。「どうしたらいいんだろう」と思い悩み、「もうダメだ、どうにもならない」と絶望的な気持ちになることもあるかもしれない。
そこで問われるのがレジリエンスが鍛えられているかどうかだ。困難な状況にあっても、心が折れずに適応していく力。挫折して落ち込むことがあっても、そこから回復し、立ち直る力。つらい状況でも、諦めずに頑張り続けられる力。それがレジリエンスである。
レジリエンスが低いと、困難な状況を耐え抜くことができない。そのようなときに口にするのが、「心が折れた」というセリフだ。レジリエンスの高い人は、どうにもならない厳しい状況に置かれ、一時的に気分が落ち込むことがあっても、けっして心が折れるということはなく、やがて立ち直っていく。







