親世代と子世代で
価値観のズレが大きすぎる
植松:さらに日本では、教育や行政の現場に「ピラミッド型の構造」が根強く残っています。上に評価されれば修正がきくけれど、評価が低ければ沈んでいくだけ。そして、異動制度があるから、みんな「自分の在任中に問題が起きなければいい」と考えてしまう。そうすると、誰もリスクを取って判断しなくなる。
そんな組織が、子どもたちを教育しているんです。僕は「これではまともな人間が育つわけがない」と思っています。このピラミッドの中で、言われたことをきっちりやれる人間は育つかもしれませんが、今の社会はそういう人材を求めていません。むしろ、それは企業にとってマイナスにすらなることがあるんです。今の時代、誰かの真似をすれば、必ず「安くて便利な方」が勝つ。比較されて、負けるんです。だから、真似ではもう食べていけません。
ここで本当に必要なのは「独自性」なんです。でも、日本はこの価値観の変化を理解していない。理解しようとすらしていない。ましてや、それを教育現場で教えることもほとんどありません。
今の日本は、「親の世代」が“人が増えていた時代”の価値観を持っていて、「子どもの世代」が“人が減っている時代”を生きている。この価値観のズレが最も大きく、苦しい時代を、僕たちは今生きているんだと思います。
淳:「大人の小学校」という場所は、やっぱり失敗してもいい場所だと思うんです。むしろ、失敗はぜひシェアしてほしい。失敗を共有することで、もう一度チャレンジしようという流れが生まれてくる。それがすごく大切なことなんじゃないかと思っています。
JAXAにはできなかったことを
植松電機がやってのけた
淳:僕が植松電機のロケット事業の中で特に好きなエピソードがあります。それは、かつて「民間ではロケットを飛ばすなんて無理だ」と言われている中、植松さんは何度も何度もロケットを打ち上げては失敗し、また挑戦し、また失敗して……その繰り返しだったんですよね。周囲からは「ほら、また失敗してるじゃないか」と言われるような状態だったかもしれません。でも、その失敗の数が多かったからこそ、NASAが「その情報を分けてもらえませんか?」と声をかけてきたというお話を聞いて、僕はとても感動したんです。







