家の中がいつもモノであふれている。整理したいと思いつつ、思い出深いものもあったりしてなかなか捨てられない。「余計な感情を手放して、心身ともにスッキリしたい」という人におすすめの本がある。書籍『私たちはなぜ「やるべきこと」をやれないのか、「やめたいこと」をやめられないのか』(キム・ソクチェ著/岡崎暢子訳)だ。本書は神経内科専門医として脳科学分野の第一線で活躍する著者が、「自分の感情や欲望に振り回されずに生きる方法」を、脳科学・心理学・哲学の視点から解説した一冊。本記事では本書の発売を記念して、その内容を一部抜粋・再編集して紹介する。
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「モノ」に必要以上に「意味」を与えてしまうから
不要なモノが溜まり続ける理由として、「モノに感情的な意味を与えてしまう」ことも挙げられます。
「祖母の形見だから」「初任給で買ったものだから」「幸せだった頃を思い出させてくれるから」。
こうした言葉が、ただのモノを感情的な記念品へと変えてしまいます。
もちろん、これ自体は悪くありません。
問題なのは、あらゆるモノにこうした思いを込めすぎることで、家全体が「思い出記念館」みたいになってしまうことです。
そうした思い出の品に生活空間を侵食されると、精神的エネルギーまで奪われ、最終的には、今この瞬間の幸せまで制限されてしまう状況に陥ってしまいます。
今持っているモノにときめくか?
ミニマリズムの専門家である近藤麻理恵の「あなたにとって、それはときめきますか?」という問いかけが共感を呼んだことも、そうした背景があったからでしょう。
彼女のアプローチは、「授かり効果※」や感情的な執着から離れ、そのモノが今この瞬間に本当に価値をもたらしているかどうかを見極めるものでした。
※「保有効果」ともいう。自分が所有しているものに対して高い価値を見出し、手放したくないと思うこと
感情的な執着を乗り越えるメソッドとしては、
・(今持っているものを自分のものではなく)借りもののように考える
・あらかじめ使用期限を決めておく
・写真などのデジタル形式で保存する
などの方法があります。
「モノを手放すことで、広い空間と大きな自由が手に入る」
あるミニマリストがこんなアドバイスをしています。
「モノを手放すことは、思い出を捨てることではありません。写真1枚と感謝の気持ちを添えてモノを送り出せば、広い空間と大きな自由を手に入れることができるのです」
(本稿は『私たちはなぜ「やるべきこと」をやれないのか、「やめたいこと」をやめられないのか』から一部抜粋・再編集した記事です)









