この調査結果では、資産が増えるにつれて満足度も徐々に上がっていくが、資産3億円以上のグループは満足度が6.50ポイントとなり、5000万円未満のグループと同等の水準まで下がる。
同書より転載 拡大画像表示
お金を稼ぎすぎると
生活の満足度が下がる
この調査結果を素直に受け取ると、以下の3つの仮説が浮かび上がる。
(1)極端にお金がない場合、幸福を感じにくくなる
(2)極端にお金を貯め込むと、満足度が下降する
(3)お金で得られる幸せの量には限界がある
(1)に関してはわかりやすい。どんな人でも物質的な欠乏が続けば苦しみを感じる。特に都市部に住む人は、食べ物や住環境といったほぼすべての生活基盤をお金で手に入れなければならない。苦しさを退けるためにも、ある程度のお金は必要だ。
自由に使えるお金の総量が増えると、娯楽の選択肢が増えるだけでなく、栄養価の高い食事や快適な住居も選べるようになる。その他、仕事をしばらく休んだり、適切な医療や教育を受けたりなど、健康や生き方に関わる選択肢も増えていく。
また、少子高齢化が進み、年金をあてにできない世の中で、老後資金の不安を抱えながら生きる苦しさもある。
これらの理由から考えて、お金の総量と満足度が比例関係にあることは特に不思議なことでない。保有資産が多いほうが満足度は高くなると考えるのが自然だ。この調査でもある程度それを裏付ける結果になっている。
しかし、(2)についてはどうだろう。金融資産残高が3億円以上に差し掛かると、ワンランク下の「1億円以上3億円未満の層」に比べて0.48ポイントも満足度が下がる。







