ステップ7 PER・PBRで「買いどき」を見極める

 ここまでの6ステップをくぐり抜けた銘柄は、ほぼ「投資OK」のラインです。

 でも、最後に残る大事な問いがあります。

「買うタイミングは、いまなのか?」

 そこで登場するのが、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)というふたつの指標です。このふたつは、いわば「株の値札」。値段が高過ぎるのか、まだお買い得なのかを見極めるための道具です。

「PER(株価収益率)」は「株価がEPS(1株あたり純利益)の何倍になっているか」を表すもので、「現在の株価が割安か割高か」がわかる指標となります。

 日本株は一般的に、PER15倍が適正価格といわれ、20倍以上は割高といわれていますが、実際は業界ごとにその水準は異なります。業界内での水準と照らし合わせたり、競合企業と比較したりしながら、割高になっていないかを確認します。

「PBR(株価純資産倍率)」は、企業の株価が1株あたりの純資産(BPS)の何倍かを示すもので、こちらも株価が割安か割高かを判断する際の指標となります。PBRが1倍の場合は、 株価と1株あたりの純資産が同じ水準です。1倍より高ければ、市場がその企業の将来性や価値を高く評価していることを示しています。
 
 逆にPBRが1倍を割る場合、これは理論上、企業を解散して純資産を株主に分配したほうが、現在の株価より多くの価値を得られるような、いびつな状況と見ることができます。市場がその企業の将来性に懐疑的であるか、価値にまったく気づかれておらず、株価が極めて割安な状態を表します。

 高配当株投資におけるPBRの明確な基準はないので、業界水準と照らして割安度を確認していくことになります。

 ただし、ちゃぶ台をひっくり返すようなことをいいますが、ステップ7に関しては、教科書的な財務指標の見方をお伝えしたまでで、わたし自身はあまりPER・PBRを気にしていません。

 というのも、基本的に「売買のタイミングは読むことができない」と考えているからです。ですから、余裕資金があり配当利回りが希望以上であれば、割安感についてはあまり深く考えず、買うタイミングを何回かに分散して購入しています。