『出世できない人が「仕事の相談」でやっているNG行動』
それを教えてくれるのは、これまで800社以上を支援してきた「働き方」の専門家である越川慎司氏だ。815社の17万3,000人を対象に、カメラ、ICレコーダーによる記録、会議データ、メールやチャットの履歴などのデータを分析したところ、「出世が早い人」と「出世できない人」の意外な違いが見えてきたと言う。
その特徴をまとめたのが、書籍『会社から期待されている人の習慣115』だ。ベストセラー『世界の一流は「休日」に何をしているのか』の著者が、今度は「評価と行動の関係性」を解き明かしたと話題に。「こんなことが重要だったのか!」といった驚きが溢れる同書から、内容の一部を紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

出世できない人が「仕事の相談」でやっているNG行動・ワースト1Photo: Adobe Stock

「1分だけ」が長くなる人は、信頼を失う

「いま、1分だけいいですか?」

 職場での仕事の相談時などに、よく聞く言葉だ。

 しかし、「1分だけ」と言って相談を始めたものの、つい話が長くなってしまう。

 背景説明をしようとすると話が膨らみ、言い訳や経緯を加えるうちに、気づけば5分、10分と時間が過ぎてしまう。

 そんな人が、あなたの周りにもいないだろうか。

 実際、当てはまる人は多いようだ。

 800社以上を支援してきた「働き方」の専門家である越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』の中で、下記のように書いている。

一般社員の「1分だけ」が本当に1分で終わる確率は1%未満でした。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 つまり、多くの人が「1分だけ」と言いながら、その約束を守れていない。

 こうした小さな「裏切り」は、知らないうちに信頼を下げてしまう。

 本人は丁寧に説明しているつもりでも、相手からすれば「約束を守らない人」という印象になってしまうのだ。

期待されている人は、61%が1分で相談を終える

 一方で、職場で期待されている人たちは、まったく違う行動を取っているという。

 越川氏は同書にて、周りよりも出世が早い「期待されている人たち」の共通点をこのように提示している。

2万8,000人の会話データをAIで分析した結果、期待されている人たちは61%という高い割合で本当に1分で相談を終えていました。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 さらに詳しく分析すると、そのポイントは以下の3つだとわかったそうだ。

 1:余計な背景や言い訳を削ぎ落とし、要点だけを伝える
 2:重要な発言の前には1.5秒の「間」を置く
 3:「お願い」と「結論」を先に伝え、詳細は後にまわす

 こうした意識と努力によって、結果として、「この人は約束を守る」という評価を得ていたのだ。

出世を分けるのは「小さな約束」を守れるかどうか

 さらに同書では、期待されている人たちが相談を1分で終える理由について、下記のように指摘されている。

ビジネスの現場では、大きな責任や抜擢は、いきなり与えられるものではありません。まずは小さな約束を守る人だと周囲に認識されることが出発点です。
「1分だけ」が毎回10分になる人は、どんなに能力が高くても約束を守れない人という印象になり、大きな責任のある仕事を任せづらいと思われてしまいます。

――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

「1分だけ」と言ったのだから、本当に1分で終える。

 そんな小さな約束の積み重ねが、やがて、大きな約束を任せても大丈夫な人という評価につながっていたのだ。

(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を一部引用して作成した記事です。書籍では、こういった「会社から評価されている人たちの共通点」を115個紹介しています)