駐車場は「自社車優先」、出社回帰で話題オフィスの周囲には広大な駐車場と立体駐車場があり、より近いスペースは自社ブランド車用に確保されている
PHOTO: RYAN FELTON/WSJ

【ミシガン州オーバーンヒルズ】ジープの親会社ステランティスの従業員は、北米本社への週5日の出社勤務を再開するよう命じられたとき、オフィス勤務に戻った多くの人と同じ困難に直面した。

 新たな同僚と顔を合わせて(場合によっては初めて)働くこともそうだし、職場でウイルスをもらわないようにすることや、子どもの世話の段取りを考えることもそうだ。

 ただ彼らが恐らく予想していなかったこともあった。自分の車がステランティス製ではないという理由で会社に駐車違反の切符を切られることだ。

 従業員らは、車を間違ったスペースに駐車して警備部門から切符を切られたと、インターネット上に投稿している。

「ステランティス製ではない車はどこに止めればいいのか」。あるユーザーがオンライン掲示板「レディット」のステランティスに特化したページにそう投稿した。答えは、自分が止めたいところには止められない、だ。

 駐車スペースの取り締まりは、自動車の街デトロイトで長年続いてきた慣行を巡る議論に再び火を付けた。自動車メーカーは、優先駐車場を特典として提供することで従業員に自社製の車の購入を促してきた。

 ステランティスの駐車規則に違反しても、今のところは罰金の支払いを求められることはなく、大抵は警告で済む。ただ切符がたまると、警備部門に車輪止め装置を取り付けられる可能性があり、管理職に電話で装置の取り外しを依頼してもらうという恥ずかしい思いをすることになる。

 ステランティスの広報担当者は、優先駐車場は自社ブランドの車専用で、「従業員は掲示されている案内と通知に従わなければならない」と話した。

 こうした会社の方針は混乱を招いたり、ときに滑稽な状況を生み出したりする。あるネットユーザーは、ステランティス車の駐車場にスポーツカー「イーグル・タロン」を止めて切符を切られたと書き込んだ。イーグルはかなり昔に廃止されたものの、現在、ステランティス傘下に置かれているクライスラーのブランドだったのに、だ。