雑草が道ばたなど、植物にとっては過酷な環境で成功しているのは、「逆境を利用する」という戦略を発達させているからなのです。

「ピンチはチャンス」は、単なる気休めの言葉ではありません。ピンチは環境の変化です。そして、変化こそは、自らを変えるチャンスです。

「だから、どうする?」が逆境を味方に変える雑草のキラーフレーズなのです。

アスファルトのすき間は
実は快適な環境だった

 変えられないものは受け入れる、それが植物の生き方の基本です。私たち人間はどうでしょう。

 環境は変えられない。他人も変えられない。自分の感情も変えられない。自分の過去も変えられない。じつは、変えられないものばかりです。そして、唯一、変えられるものである「自分の行動」を変えるしかないのです。

 環境に適応して、正しく行動するためには、まず、「自分の置かれた環境」を正しく分析することが必要です。

 たとえば、雑草にとってアスファルトのすき間は、アスファルトのすき間でしかありません。けっしてイヤな環境ではありません。アスファルトのすき間は、ただただ、「アスファルトのすき間でしかない」という認識から始めるのです。

「踏まれる」ということも同じです。雑草にとって踏まれることは、「踏まれる」という事実でしかありません。踏まれることはイヤなことではなく、ただただ踏まれるという事実でしかない、そう認識した上で、雑草は、自ら変えることのできる「自分」を変えるのです。

 たとえば、アスファルトのすき間とは、どのような場所か分析してみましょう。

 アスファルトの外の世界と、すき間を比べるのではなく、ただアスファルトのすき間の環境を解析するのです。

 アスファルトのすき間は、空間が小さいのが特徴です。これは何とかしなければいけないようです。アスファルトのすき間に収まるようなサイズに変化することは必要そうです。

 植物の生存には水と光が必要です。

 水はどうでしょう。アスファルトのすき間には雨水が流れ込んできますし、地表は覆われているから水は意外と乾きにくいようです。どうやら、水の問題はなさそうです。