ニワトリ、ナメクジ、ゴキブリも…回し車があると走りだす「意外な生き物たち」Photo:PIXTA

「回し車」は、動物の行動を理解する手がかりとして長く用いられてきた。実はネズミだけでなく、さまざまな生き物が、予想外の動きを見せているという。動物心理学の専門家が、ユニークな実験や観察を通して回し車と生き物の行動原理を考察する。※本稿は、中島定彦『ネズミはなぜ回し車で走るのか』(岩波書店)の一部を抜粋・編集したものです。

ネズミの仲間のほかに
回し車で走るのは?

 回し車で走るのはネズミの仲間だけでない。犬も猫もニワトリも回し車で走る。屋外に置いた回し車に、ナメクジやカタツムリが入って走っていたという研究にもある。無脊椎動物も回し車で走るのだ。ここでは、皆さん大嫌いなG、そう、ゴキブリの回し車実験にも言及してみたい。

 米国テンプル大学のシェパード・ロバーツ教授は、ゴキブリを回し車に閉じ込め、活動性を測定した。図6-1は、1匹のゴキブリのアクトグラムだ。83日分が示されている。暗期によく走っていることがわかる。ここまでは実験しなくても誰でもわかる。ゴキブリは夜行性だから。

図6-1同書より転載 拡大画像表示