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雑草は、アスファルトの隙間という一見過酷な環境下でも強く咲き誇っている。こうしたことが可能になるのは、耐える力が強いからではなく、逆境を利用する力に優れているからだという。レジリエンスが重視されるいまこそ学びたい、雑草の生き延びる術とは?※本稿は、植物学者の稲垣栄洋『雑草は、なぜ何度でも生えてくるのか』(ポプラ社)の一部を抜粋・編集したものです。
踏まれることをメリットに
変えた雑草の生存戦略
植物は変えられないものを受け入れますが、それはあくまで植物全体の戦略です。
雑草の戦略は、もう一歩進んでいます。「そのピンチをどう活かすか」を軸にして戦略を組み立てるのです。
人間も「ピンチはチャンス」とポジティブに捉えようとします。しかし、雑草にそんな思考はありません。具体的にそのピンチを利用してプラスにすることを考えるのです。
逆境を味方に変えるというのが、雑草の戦略の真骨頂です。たとえば、道ばたの雑草はよく踏まれます。しかし、踏まれる場所に生える雑草にとって、踏まれることは耐えることではありません。利用すべきことです。
オオバコやナズナなど、道ばたに生える雑草は、雨に濡れると粘着物質を出します。そして、その上を人や車が通ると、靴の裏や車のタイヤに種子がくっつきます。そして、種子は遠くへ運ばれていくのです。
タンポポが風を利用して種子を遠くへ飛ばすように、道ばたの雑草は踏まれることで、種子を遠くへ移動させているのです。
雑草にとって、逆境は利用するものでしかありません。ピンチに陥ったとき、雑草は「だから、どうするのか?」という戦略を立てます。







