「おじさん」、すなわち年齢によって差別を行う「エイジハラスメント」であるという意見も出ましたし、年配の男性が「パーカー」を着ることに対する賛同も多く寄せられました。
SNSだけでなく、どのようにしたら「パーカー」を格好良く着こなすことができるのかというアドバイスがネットの記事に掲載されはじめ、テレビ番組でもその話題が取り上げられるようになりました。
これら一連の炎上を指して、「パーカーおじさん」という言葉も生まれました。年配の男性がパーカーを着ることに対する批判をきっかけとして、「パーカーおじさん」擁護の声がネットに巻き起こったわけです。
TPOに「年齢」は含まれない
この「パーカーおじさん」をめぐる議論では、特に年齢とスタイルの関係が問題として取り上げられていました。要するに、パーカーやロゴ付きTシャツなどのカジュアルな服を、年配の人が着ることに対する不満や不安というものが、あるようなのです。
若い人たちにとっては、自分たちの世代のスタイル(だと信じている服)を大人が真似しているように感じるのかもしれません。あるいは年配の人々のなかには、自分たちの馴染みのスタイルに対する反感を嗅ぎ取っている人がいるのかもしれません。
ファッションに対するアドバイスのなかには、よく「TPOを意識して」というものがありますが、T(時間)、P(場所)、O(場面)のなかには、「年齢」はありません。それなのに、どうも世間は「年齢」にふさわしい服装があると考える傾向にあるようです。
そして、年齢に合わない格好をする人々を、「パーカーおじさん」と(自)称して、ダメ出しをする、マウントを取るのです。
私がこういった、ファッションの炎上を見ていて感じるのは、なぜ人は他人の服装がそんなに気になるのか? ということです。
当たり前ですが、服は自分が着ているものです。小さい子どもも周囲の大人に服を着せてもらっています。今、自分が着いているこの服を、他人が着ているわけではありません。
そして他人がそこで着ている服は、いま自分が着ているものではありません。着ているのは他人です。








