シトロエンの全販売台数の3分の1を占めるC3。まさに、シトロエンの屋台骨を支える、「ブランドど真ん中」のモデルといっていい。

 その乗り心地のなめらかさについては試乗記で紹介した。先週のインタビュー前編では、シトロエンブランド全体におけるC3のポジションや役割、いまどき珍しい「鍵を回してエンジンスタート」の理由について聞いた。インタビューの最後のやりとりを再掲する。

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):これからちょっと聞きにくいことを伺いますが……。

Stellantisジャパン フレンチブランド事業部 マーケティング・コミュニケーションマネージャー 中山領さん(以下、中):な、なんでしょう……?

F:ご無礼を申し上げますが、シトロエンに限らず、「フランス車は壊れる」という残念なイメージが依然としてあります。シトロエン特有のトラブルはありますか?今のシトロエンの信頼線については、率直にいってどのような状況なのでしょうか。

 前号ではここまでお伝えした。ここからは、シトロエンC3のインポーターインタビューの後編をお送りしよう。

「フランス車は壊れる」は過去の話?

中:これはまたストレートな質問ですね(苦笑)。

 ですが、かつて愛好家の間で囁かれた「すぐ壊れちゃう」というイメージは、今はもう当てはまらないという認識です。現在はステランティスというグループの中で、パーツもグローバルで共有化されていますしここ最近は日本製のパーツなども入ってきています。部品の信頼性は確実に上がっていますので、安心して乗っていただける状況になっています。

Stellantisジャパン フレンチブランド事業部 マーケティング・コミュニケーションマネージャー 中山領さんStellantisジャパン フレンチブランド事業部 マーケティング・コミュニケーションマネージャー 中山領さん Photo by AD Takahashi

F:なるほど。でも、グループ内でパーツを共用化してしまうと、シトロエンが長い時間をかけて築いてきた「フランス車特有の個性」や「危うい魅力」みたいなものが、均一化されて失われてしまうことになりはしませんか?ブランドとしての寂しさを感じませんか?

中:そのご指摘はよくわかります。ですが、私たちが掲げている「For The Many(より多くの人へ)」という言葉の通り、より多くのみなさんにシトロエンに乗っていただくためには、やはり信頼性を上げていくことが不可欠なんです。その上で、のアイデンティティをどう守るか。

 それは、プラットフォームやエンジンといった基幹部分はグループで共有して信頼性を担保しつつ、人間が直接触れる「知覚品質」の部分に徹底的にこだわる、という作り分けにあります。