まずは状況を整理しよう

 本問は「赤1,黒4,赤2」みたいな並びにせよという意味です。

 これなら、「4÷1=4」「4÷2=2」と、黒のカードの数字は、ちゃんと左右どちらにある赤いカードの数字でも割り切れますね。

 逆に、「赤1,黒4,赤3」みたいな並びはありえません。

 黒の「4」が、赤の「3」で割り切れないからです。

 このルールに従って9枚のカードを並べるわけですが、いま、場にあるカードの数字は以下のとおり。

1(赤)
2(赤)
3(赤)、3(黒)
4(赤)、4(黒)
5(赤)、5(黒)
6(黒)

 カードは9枚ありますが、数字は6種のみです。

 こうすると、考える負担が少し減りますね。

「確定」と言える並びは?

 場に出た数字を見ると、いくつか、おのずと並び順が確定できそうなものが見つかります。

 赤の数字は「1,2,3,4,5」ですが、「赤5」で割り切れる黒の数字は「黒5」しかありません。

 つまり「黒5」と「赤5」はかならず隣り合います。

 かつ、「赤5」で割り切れる黒のカードは他に存在しないため、「赤5」は並べた9枚のカードのいちばん端に置かなければいけません。

 いったん左端に置いてみますね。

赤5、黒5、?、?、?、?、?、?、?

 ここが糸口になりそうです。

 次に、「黒5」のもう一方で隣り合う数字を考えてみます。

 残っている赤のカードで「黒5」を割り切れるのは「赤1」のみ。

 というわけで、ここも確定します。

赤5、黒5、赤1、?、?、?、?、?、?

残っている候補から「確定」を探す

 次に「赤1」のもう一方側を考えたくなりますが、「赤1」はすべての数字を割り切れるので、候補が絞れません。

 なので残りのカードから、隣り合う組み合わせを探してみます。

・並びが確定していないカード
2(赤)
3(赤)、3(黒)
4(赤)、4(黒)
6(黒)

 残っている赤のカードは「2,3,4」ですが、いちばん数字の大きい「赤4」で割り切ることができるのは「黒4」のみです。

 よって、この2枚は隣同士だと確定します。

 かつ、「赤4」で割り切れる黒のカードは他に存在しないため、「赤4」は並べた9枚のカードのいちばん端に置かなければいけません。

赤5、黒5、赤1、?、?、?、?、黒4、赤4

 これで、両端が確定しましたね。

同じように確定させていくと?

 次に、「黒4」のもう一方で隣り合う数字を考えてみます。

 使われていない赤のカードは「2,3」のみ。

「黒4」を割り切れるのは「赤2」ですね。

 というわけで、ここも確定します。

赤5、黒5、赤1、?、?、?、赤2、黒4、赤4

 ここまで来れば、あとは簡単ですね。

 残っている黒のカードは「3,6」のみ。

 そのなかで、「赤2」で割り切れるのは「黒6」だけですから、この並びも確定します。

赤5、黒5、赤1、?、?、黒6、赤2、黒4、赤4

 これで残っているカードは「黒3」「赤3」だけになりましたが、黒と赤は交互に並べるため、おのずと置く場所は決まります。

 ためしに置いてみましょう。

赤5、黒5、赤1、黒3、赤3、黒6、赤2、黒4、赤4

「黒3」も、左右の赤のカードで割り切れる形になっていますね。

 これが正しい並び順だと確定しました。

 もちろん、この並び方は左右逆でも同じです。

 ということで、9枚の中央にくるカードは「赤3」です。

<正解>

真ん中にくるのは「赤3」のカード

この問題から学べること

 パッと見では悩んでしまう問題でしたが、1つ確定できるとスムーズに考えていけましたね。

 複雑に見える状況を整理し、そこから見出した「確定できること」を糸口にして全体像を描いていく。まさに、

 論理的に事実を組み立てていく思考が必要となる問題でした。

 ちなみに、この問題の元になっているのは2003年のAMC(アメリカ数学コンペティション)で出題された問題です。

 AMCを主催するアメリカ数学会は、世界最大の数学者、学生、および愛好者のコミュニティです。レベルの高い問題って挑みがいがありますよね……!

(本稿の問題は、シリーズ最新作『もっと!! 頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から抜粋しています。本シリーズでは同様の「読むほどに賢くなる問題」を多数紹介しています)