日本はガソリン補助による価格抑制と
原油備蓄放出が主な対応策

 ホルムズ海峡については、イラン側は、停戦合意直後の10日に、イスラエル軍が、イランの支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点があるレバノンに、イスラエル軍が大規模攻撃をしたことは停戦合意違反と批判し、“再封鎖”を表明していた。

 だがもともと、これまでも海峡を通過できたのはイランの許可を得たごく一部の船であり、しかも1隻あたり200万ドルの通行料を払っているとも報道された。つまり、自由に通過できるというにはほど遠い状態だった。この状況は、国際的に認められる自由な航行とはほど遠い。

 イランはすでに4月初頭時点で、自国と「友好国」の船舶に限り、原油1バレルあたり1ドル程度の通航料を支払うことで通過を許可する方針を示していた。だから、一時停戦で大きな変化はなかったとも言える。

 海峡封鎖の解除のめどが依然として立たないなかで、原油やガソリンに対する日本政府の対応はどうか。政府はガソリン価格を1リットル=170円程度に抑えるため、3月19日から価格補助政策を再開している。

 政府はまた、供給についても4月7日、高市首相が国会答弁で「ホルムズ海峡を通らないルートでの調達に最大限注力した」と強調。そして「中東や米国などからの調達で、現時点において、4月に前年実績比で2割以上、5月には過半の代替調達にめどがついた。特に米国からは、5月に前年比約4倍まで調達が拡大する見込みだ」と説明した。

 さらに「日本には約8カ月分の石油備蓄がある」と指摘し、「こうした代替調達の進展の結果、年を越えて石油の供給を確保できるめどがついた」と、備蓄放出増を表明する一方で、それで少なくとも年内のガソリン供給は確保できたとしている。

 こうして日本では安堵感が広がり、楽観的な雰囲気をもたらしていると考えられる。

 いまのところ、ガソリンなどの消費を抑制すべきだとの議論にはなっていない。

ガソリン消費抑制策は不要か!?
当面は5月大型連休の対応が焦点

 だが例えば、これからゴールデンウイークの行楽シーズンに入る。ガソリン価格を補助金で低く維持すれば、娯楽のための自動車利用が増え、ガソリンの消費量が増えるだろう。供給が不足気味なのに、ガソリン使用の節約は進まない。

 このような状態をどう考えるべきだろうか?