しかし2週間たっても、3週間たっても音沙汰がない……。居ても立ってもいられなくなった山田さんは翌日、朝一番でハローワークに向かい、企業に問い合わせてもらった。
すると企業担当者は、「応募が多いので選考が難航している」との回答だった。ハローワークの担当者が、「すぐ不採用にならないのは、見込みがある証拠ですよ」と笑顔でいうので、さらに待ってみることにした。
チャンスは来るはず、辛抱強さが試されているのでは?なんて思いながら、気長に待つことにした。しかし、その後も何の連絡もないまま、3カ月が経過したある日、「不採用」の通知が郵送されてきた。言うまでもなく、山田さんはがっくりと肩を落としたそうだ。
中高年の転職・再就職で内定を得るのが楽勝になったというわけではない(写真はイメージです) Photo:PIXTA
こうした話は珍しくなく、落胆する山田さんの一方で、求人企業側の視点は異なる。
採用担当者は、70歳の山田さんの応募書類にきちんと目を通し、経験やスキルに問題がないことを確認した後、「保留」することにした。もっと若い人から応募があるのを待つためだ。
「70歳以上歓迎」で出したこともあってか、応募は実際多かった。だから、ハローワークから問い合わせがあった際の回答は、ウソではない。とにかく若手の応募を待ち続けた。
すると40代後半の人から応募があり、即採用した。その後、採用報告を受けたハローワークから、他の選考中の人はどうするのかを問われ、慌てて不採用通知を郵送した――というのが事の顛末だ。
民間の人材紹介会社ではもっとひんぱんに求人企業に連絡して合否を聞くため、ここまで引っ張ることにはなりにくい。が、似たようなケースは多かれ少なかれ見られる現象だ。







