庶民がデパートで買うべきものは、ある!
首都圏の私鉄系百貨店は、駅前再開発で規模が縮小されるか、消えつつある。西武、東武、小田急、そして京王の各デパートは、いずれも再開発に直面している。リニューアルして再開業するのか、それとも撤退か。デパートがもはや稼げなくなった業態であることを浮き彫りにし、もっと稼げる商業施設や外資系の高級ホテル、レジデンスに取って代わられていく。
では、今こそデパートで買うべきものはあるのか。答えがあるとすれば、「資産価値が高いもの」だろう。
昨今、金(ゴールド)価格が注目されている。実はデパートでは定期的に「黄金展」なる催しを行っている。金製品を取りそろえた展示販売会で、昨年は大谷翔平選手の純金製フィギュアも話題になった。
また、老舗デパートの上階には美術品や工芸品などを扱うコーナーがある。資産になるものを買おうと考えた時に、最も重要なのは「信頼できる品か」どうかだ。「デパートならニセ物を売るはずがない」と抜群の信頼力が生きるのは、こういう商品だろう。もし、庶民が「間違いなく価値のあるもの」を買いたいなら、あえてデパートで買う意味はある。
とはいえ、純金製の大谷フィギュアを買えるわけでもないので、手ごろなところでは「贈答品の解体セール」あたりか。中元・歳暮の食品セットなどのばら売りだ。デパートが扱うちょっと高級な食品を安く買える――ささやかな贅沢だ。
昭和の時代、デパートは「暮らしが豊かになっていく」という庶民の夢とともに成長してきた。悲しいことだが、「もはや豊かにはならない」と私たちが考える以上、デパートが甦る機会はないのかもしれない。








