腕組みするスーツの男性写真はイメージです Photo:PIXTA

社会経験も豊富な40代。しかし、「このままで良いだろうか」「成長が感じられない」など将来のキャリアに対して漠然とした不安を抱える人が少なくない。40代からのキャリアにどう向き合えばいいのか。40代からの成長とは何か。キャリアを“再点火”する方法を考えてみよう。(エスエムオー株式会社CEO 齊藤三希子)

「成長が止まった」焦る40代が
知らない事実

 40代・50代に入ると、「このままでいいのだろうか」「急に先が見えなくなった」といった漠然とした不安を抱える人が増えます。

 仕事の責任は重くなる一方で、20代・30代のような“わかりやすい成長実感”が得られない。評価も頭打ちになり、会社内での役割も固定化されていく。そんな状況に、言葉にならない焦りだけが積み重なっていく――。

 この感覚に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

 心理学者ユングは40代を「人生の正午」と呼びました。太陽が真上に来るように、仕事も人生もピークを迎えます。

 しかし、その先をどう歩むのか、誰も教えてくれない。だからこそ、“見えない不安”が心の中に静かに忍び込んでくるのです。

 実は、40代・50代の不安の多くは、能力の衰えではありません。

 むしろ、これまでとは違う“成長の仕方”に切り替わるタイミングで起きるギャップです。

 20~30代は、努力量と成果が比較的比例しやすいのが特徴です。一方、40代以降は、頑張るだけでは成果が出にくく、スキル・経験・選択・価値観など複合的な要素が絡み合って、より複雑な課題を解決することで成果を出していくことへと移行します。この成果を生み出すための成長が変化していくのです。

 この「成長の切り替え期」に起きるのが、次のような感覚です。

・がむしゃらに頑張っても成果につながりにくくなった
・社内評価ではなく、自分の将来が急に気になり始めた
・これまでの成功パターンが通用しない
・何を頑張ればいいのか掴めない

 こうした状態が続くと、「成長が止まった」と錯覚してしまいます。しかし本質は、伸びる軸が単なるスキルから複合的な要素へと変わる過渡期にいるだけなのです。